イスタンブール/危険な歩道
わたしの紀行記には 「ぶらぶら」 とか 「のんびり」 という単語がたくさん出てくる。
午後になるとひと眠りという記述もある。
だらしない旅だけど、それがわたしの旅のスタイルなのだ。
きちょうめんな予定を組んで、せっかちに見てまわるのはわたしの性格に合わない。
トルコ在住の日本人女性のブログを読んでみたら、トルコ人はバカンスでも、どこかの貸し別荘にいすわって、のんびりゆったり過ごすほうを好むとあった。
これはわたしのやり方に近い。
わたしの旅は時間をフルに使って観てまわることではなく、思索のきっかけを求める旅なのだ。
そして思索というものは、ホテルでごろごろしているときがいちばんはかどるものなのである。
あまりいいたくないけど、もうトシで、とっても強行軍の旅はできそうもないってこともある。
しかし、のんびり歩いていても危険はいたるところにあるのである。
イスタンブールにはビルの半地下になった商店が多くて、歩道のまん中あたりからもう階段が始まっているところがある。
そんな店がホテル・イギタルプのあるアクサライの周辺にはとくに多いような気がする。
よそ見をしていると、階段でつまづいて店の中までまっさかさまということになりかねない。
写真を見てわかるとおり、歩道の上からもうカーペットを敷いて、歩道もうちの領分だぞって主張している店もある。
歩道の敷石が波打っているところもあり、街を歩くのに危険がいっぱいだ。
最初に泊まったホテル・アルバトロスのあたりには、みごとな石畳の、古そうな道路がたくさんあって、しかもこちらは車が走ってもびくともしてないから、道路の舗装に関してはむかしの職人のほうが腕がよかったようだ。
またホテル・イギタルプのあたりには、なぜか露店の行商が多い。
売っているのは時計だとか皮製品だとか、たぶんインチキ商品じゃないかと思えるものがほとんどで、しかも売っているのは本来のトルコ人ではない異邦人である場合が多い。
ガイドブックに、このあたりは治安がよくないと書かれることがあるのは、彼らのせいかもしれない。
下の写真はただのスイカ屋さん、さらに下はザクロ屋さんですけど。
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