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2012年6月 1日 (金)

イスタンブール/グランバザール

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さて、グランドバザールだ。
せまいところに異国情緒満載の小さな商店が軒を接して、まるで迷路のようになった異次元空間で、イスタンブールに来る観光客でここを知らない人はいないだろう。
というくらい有名なポイントだけど、じつは、つまらないところである。
イスタンブール2度目の訪問のわたしにとっては、つまらないところである。

どうしてつまらないかというと、観光地化しすぎということはもちろん、わたしには買うものがないからなのだ。
わたしは郷土の物産に興味があるけれど、それが目的ならエジプシャンバザールのほうに行く。
グランバザールのほうはまったく観光みやげのバザールに堕落した。
その商売がどんなものか紹介しよう。

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買うものがないと書いたばかりだけど、じつは今回ひとつだけ目的をもってグランバザールに出かけた。
トルコの名産に海泡石のパイプというものがあって、人の顔や文様などを手彫りで彫刻した、これはちょっとした芸術品である。

わたしはタバコを吸わないんだけど、この海泡石のパイプだけは欲しかった。
で、ある日、グランバザまで出かけて、これを買うつもりで値段を聞いてみた。
270リラ (1万3千円ぐらい) だという。
そりゃ高い。
すくなくとも、わたしが買ってもいいと考えていた値段よりだいぶ高い。

そりゃ高いぜ、要らんと、これはかけひきではなく本音だったんだけど、そういうと、相手はいくらなら買いますかときく (ここには日本語のわかる店員がたくさんいるのである)。
(ついでにいうと、店員はすべて男で、女性の店員はまったくいない)。
買う気がないからこちらもいいかげんに50リラだなと返事したら、あなたは日本人から来た友達だからと勝手に友達にして、まけましょうと言い出した。
こうなると引っ込みがつかなくなって、けっきょくその値段で1コ買わされてしまった。

帰国してからいろいろ調べてみたら、海泡石を砕いて粉末にしたものを、型押ししただけの偽物のパイプもあるそうである。
本物の手彫りの芸術作品がそんなに簡単に安くなるはずはないから、わたしの買ったものはおおかた偽物だったのだろう。

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グランバザールというのはこういうところだと理解しておいたほうがいい。
初めて見る人には、グランバザールの雰囲気はめずらしいものだし、値切り交渉も楽しいから、行ってみるなとはいわない。
旅の記念だという付加価値に重きを置くなら、ここでの買い物にはそれなり意味があるだろう。
ただ、たとえばトルコ石なんか、ネットで調べると大手の旅行会社が連れていくみやげもの屋でさえ、偽物をつかまされたなんて情報が見つかる。
グランバザで買い物をするなら、最初から品物ではなく、付加価値に金を払っているのだと割り切ったほうがいいみたいである。

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わたしの場合、もとより貴金属に興味はないし、絨毯はデカすぎる、甘いお菓子はキライ、お皿や食器にはなかなかいいものがあるけど、そんなもので食事をするほどわたしは裕福な生活をしていない。
チャイやコーヒーの道具、水パイプ、民族楽器などはがさばるし、スカーフなんかがさばらなくていいけど、そういうものが中国製でないという保証はない。
わけのわからない小物もあったけど、わけのわからないものなんか買っても仕方ない。
そうやっていちゃもんをつけていくと、けっきょくわたしの買いたいものなんてひとつもないってことになってしまうのである。
魔よけのナザールボンジュのキーホルダーぐらいならお手軽だけど、それは前回の旅で買ってしまったしねえ。
というわけで、海泡石のパイプを買いにいったときに、ちらりと見てきた写真でお茶をにごして、バザールは終わり。 スイマセン。

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