ふりむく少女
たぶんそのうち観にいくことになると思うけど、フェルメールの 「真珠の耳飾りの少女」 って絵。
わたしは絵画についてもうるさいヒトであるから、有名な絵ならなんでも観に行くかっていうと、そうはいかない。
たとえば顔が2つあるピカソの絵だったら、わざわざ美術館まで行かないと思う。
セザンヌは有名な画家だけど、彼の絵も好きじゃないし、モジリアニは好きだけど、あっちこっちで本物を観たことがあるから、たぶんいまさら行かないと思う。
「真珠の耳飾り」 の少女はカワイ子ちゃんだから、ぜひ観たいというと、絵の鑑賞態度としてはかなりケシカランものになってしまうけど、この絵はルノワールやミュシャの一連の絵、クラムスコイの 「見知らぬ女」、ゴヤの 「マハ」 などとならび、描かれた対象の魅力でわたしをひきつける癒し系の絵のひとつなのである。
やっぱりながめて楽しい絵がいちばんだ。
「真珠の耳飾り」 についてちょいと調べてみたら、これはもしかするとグイド・レーニという、あまり聞いたことのないイタリアの画家が描いた絵に誘発されたのではないかという記事を見つけた。
「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」 というその絵は、やはりターバンをまいた少女が顔だけこちらを振り向いているもので、構図は似ている。
誘発されたか似ているかはともかく、こちらもカワイ子ちゃんだ。
ただしフェルメールの少女とちがって背景に悲劇があり、そのせいか、こころなしやつれたような表情が印象的だ。
またひとつ、観たい絵が増えてしまった。
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