リンデン
ネット通販で酒を買ったら、その店から景品のロシア産蜂蜜が送られてきた。
天然蜂蜜だそうだ。
さっそくなめてみた。
なんかの植物の臭い (匂いではない) がかなり強烈。
この臭いはわたし好みではない。
ラベルにリンデンとあるから、これはシナノキの仲間、たぶんセイヨウボダイジュ (西洋菩提樹) の花の蜜らしい。
今朝の新聞には、シューベルトにこの木をうたった 「リンデンバウム=菩提樹」 という歌曲があるという記事が。
ハチは蜜を集めるとき、花から花へと飛びまわっている。
だからいろんな花の蜜が混じってしまうはずで、特定の花の名前をつけた蜂蜜なんてあるはずがないと思っていたけど、じつはそうではない。
ということがウィキペディアに解説されていた。
ハチの習性を利用して、特定の花の蜜だけを集めるのは可能だそうである。
そのウィキペディアによると、シナノキの蜂蜜はロシアでは最高級品とされているという。
ロシア人は蜂蜜をなめるとき、花の香りも楽しむのかもしれない。
そういえば香水でも、日本人はあまりつよい香りは好まないけど、欧米人、ロシア人はかなり強烈なものを好みそうな気がする。
わたしがときどきなめている国産の蜂蜜では、あまり蜜源の花の香りはわからない。
安物の蜂蜜だから仕方ないけど、日本でもアカシアやレンゲの名前のついた蜂蜜は売られているのだから、これからは花の名前にも注目して買うことにするか。
以前中国の青海湖のあたりを旅したとき、田舎の路傍で蜂蜜を売る人たちを見た。
あのあたりは菜の花が広範囲に咲くところだから、これはナタネの蜜だと思うけど、ポリタンクのような大きな容器に入れて売られていた。
なにしろ辺境といっていいところだから、まだ流通過程に難があるらしく、値段はかなり安かった。
しかし、いくら蜂蜜の好きなわたしでも、そんなものをかついで帰った日には空港でひともんちゃくだ。
ロシア産の蜂蜜をなめながら、あ、またしても夢は地球儀の上をかけめぐる・・・・・・
| 固定リンク | 0
« アイディアと技術 | トップページ | ドイツの場合 »
コメント