ハワイ/ダイヤモンドヘッド登山
スクーターにO君と2人乗りして、ダイヤモンドヘッドを右手に見ながら走る。
ダイヤモンドヘッドは円形のクレーターなので、その内側に行くためにはどこかに山越えの道路があるはずたと思っていたけど、そんなものは見当たらず、そのうち海の見える場所に出てしまった。
これではダイヤモンドヘッドを半周してしまったことになり、行き過ぎである。
O君がとちゅうに看板が出ていたぜという。
引き返して、看板の標識どおりにいくと、トンネルがあった。
ダイヤモンドヘッドは、山越えではなく、トンネルをくぐって内側へ入っていくのだった。
駐車場にバイクを止めてながめると、頂上は指呼の間で、あれなら30分か40分で登れるなと思う。
ただO君は青白きインテリで、登山なんかしたことがない。
ううむとぐずるO君をだまくらかして、そろりそろりと山頂をめざした。
この季節のダイヤモンドヘッドは秋景色で、あまりおもしろくなかった。
クレーターの内側は草原になっていて、草木や野鳥の類は多いから、新緑の季節ならとても楽しい登山になると思われる。
この登山コースは、ガイドブックなどには運動靴が必要だなんて書いてあるけど、大半がゆるやかな登り道で、若者や子供たちはビーチサンダルのまま平気で登っている。
ただ駐車場をすぎると、そのあとどこにも売店がないから、水のペットボトルくらいは持っていかないと、とちゅうで日干しになる。
山頂ちかくに急な階段やトンネルがあるけど、日常的に散歩をしている人ならなにも問題はないだろう。
問題があったのはふだん散歩もしてないO君だ。
彼はさだまさし似のイイ男なんだけど、汗びっしょりになり、ロボットみたいな歩き方で、痛風が出ないかと心配しながら、それでもとうとう山頂まで登りきってしまった。
ダイヤモンドヘッドの山頂はせまい。
ここはかって軍の施設だったそうで、コンクリートで固めた見張り所がある。
太平洋戦争のしょっぱなの、日本軍機による真珠湾攻撃の一番機を発見したのは、この見張り所だったかもしれないなんて妄想してしまう。
ここからのワイキキの遠望の素晴らしさはいわずもがな、眼下に灯台と、その前面にひろがった美しいサンゴ礁の海が見えた。
写真は上から、クレーター内の草原に立つO君。
2番目は、くねくねと山腹にそった登山道。
3番目は、くねくねをビーチサンダルで登る若い娘たち。
4番目は、山頂ちかくの急な階段だ。
5番目から8番目までは、山頂にて。
日本ならすぐにロープウエイやエスカレーター、エレベーターを作るところだけど、あちらの人はそういうことに無関心だ。
下山しながら、のどが乾いたなとO君。
ジュースの自動販売機が駐車場にあったよとわたし。
屋外に自動販売機を置いておけばすぐに強盗に持っていかれる米国では、自販機はめったに見かけないけど、ダイヤモンドヘッドの駐車場のトイレのわきに設置してあった。
もっとも、お金を入れてもなにも出てこなかった。
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