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2012年11月 4日 (日)

シェールガス

あったかい布団の中でぬくぬくと新聞を読む。
これで朝食を持ってきてくれるメイドでもいればいうことなしだけど、階級社会でない日本ではそういうことは許されない。

今朝の新聞のおまけに 「シェールガス革命」 についての解説が。
尖閣問題や日本の政権のごたごたよりずっと大きな問題だけど、これについて語る政治家は日本にあまりいないね。
どうせ先のことだし、そういう目立たない事件は優秀な官僚にまかせとけっていう態度なんだろう。
ロシアのプーチンなんか、すでに国内で対策を指示してるっつうのに。

シェールガスっていうのは石油や、従来の天然ガスに代わる新しいエネルギーで、世界中に広範囲に埋蔵されているものだという。
ただ、穴を掘りさえすれば自然に噴出する石油などに比べると、地底の岩盤のあいだに含まれているものなので、取り出すのにいろいろむずかしい技術が必要で、必然的に生産価格が高くなり、これまではあまり関心を持たれなかった。
しかしどこかの国の原発事故などで、たとえば火力発電所用の石油・天然ガスが高騰し、シェールガスでも割があう時代になってきた。
金儲けならなんでも熱心な米国では、すでに技術的問題はクリアして、掘削と生産が始まっているそうだ。

おお、そうかいというアナタ。
日本じゃまだやってないんだろうと落ち着きはらったアナタ。
これはじつは世界を変えるような出来事なんだよといって、理解できるだろうか。

考えてもみな。
シェールガスの生産が軌道にのると、米国はもう中東やロシアから石油や天然ガスを買う必要がなくなる。
買い手がいなくなったロシアは、新しい買い手を求めてアジアに、その中でもつねにエネルギー不足でピイピイしている日本に目をつける。
これまでは、売ってくださいとお願いする立場だった日本だって、これからは、おおそうかい、いくらで売るんだとイバっていられることになる。

つまり需要と供給の関係がどかんと変わってくるってことなのだ。
日本みたいな消費国の立場が強くなるってことなのだ。
電気料金も大幅に下がるだろう。
石油のあるところ、どこにでも鼻をつっこんで世界中に害毒をふりまいていた米国も、これからはそういうことをしなくなるだろう。
中国だって国内にいっぱいのシェールガスを埋蔵してるから、もう尖閣ごときで文句をいわなくなるかもしれない。
世界中がエネルギーを求めて対立しあう図式も成り立たなくなる。

いいことばっかりじゃないか (現在の石油・天然ガス生産国以外にとっては) と思う人もゼッタイにいるだろう。
でもSFに深く傾注するわたしとしちゃあ、遠い遠い未来について暗澹たる気分にもなるんだよね。

冷蔵庫に入れておいた夏ミカンが、いつのまにか傷んで、腐ってしまった。
これはミカンの上に繁殖した細菌が、ミカンの養分をとことん吸い取った結果だ。
地球という果実の上に繁殖した人類は、とうとう果汁の最後の一滴まで絞り始めたんじゃないかってね。

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