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2012年11月19日 (月)

肉食

0433

タイトルがいやらしそうだけど、けっしてそんなことはありません。

第1と第3日曜日の朝刊にはGLOBEというおまけ紙面がついてきて、昨日のそれは「肉食」という特集。
といっても、なにしろあの朝日新聞だ。
焼肉レストランや肉料理の案内ではなくて、特集の主題は、増え続ける人口と肉の消費量からかんがみて、人間はいつまで肉を食べられるかという問題について。

世界でいちばん食べられている肉は豚肉だそうだ。
そのつぎは牛、ではなくてニワトリ(その他の鳥も含む)で、そのあとに牛、羊と続くらしい。
肉がキライなわたしが知らなくてもかまわないことなので、そんな順番は知らなかった。

知っていたことは、牛1頭を育てるにはもちろん餌が要り、牛肉1キロを得るためには、それよりずっと大量の餌(トウモロコシや大豆)が必要だということ。
ブタでもニワトリでも、じつは餌の効率はけっしてよくないのだ。
食料問題を考えた場合、牛を食べるよりその餌のほうをちょくせつ食べるほうが、よっぽど問題解消に効果的なのである。
肉が好きだという人間は、たとえば友人のO君なんぞは、食料問題の悪化に貢献するふとどき者なのだ。
あ、彼はいま旅行に行っていて、どこかで呑んだくれているんだろうけど。

邱永漢さんの本に、中国ではイスラム教徒も豚肉を食べているというエピソードがあった。
中国のブタのうまさは宗教上の禁忌をも忘れさせるということらしいけど、机以外の四本足はなんでも食べる中国のことだから、さもありなんである。
ブタのほうが牛よりも餌の効率はいいけど、その中国も最近は贅沢になって牛肉レストランが増えているそうだ。
どうも未来はクラいな。
※写真はずっとむかし洛陽の郊外で見た中国のブタで、農家の庭に放し飼いだから、こういうのはきっと美味いにちがいない。

わたしはさいわいベジタリアンもどきだ。
ふだんから肉よりも餌のほうをよく食べている人間だ。
とるに足りないわたしが、じつは人類の未来を幸福にしているんだという、いやもう、自分の存在意義をひさしぶりに感じるGLOBEだった。

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