ロシア学の2
わたしのあこがれの国であるロシアについて調べていて、ちょっとまえに亀山哲郎さんというカメラマンの 「やってくれるね、ロシア人!」 という本を読んだってことはこのブログに書いた。
さて、ロシア関係の本の第2弾は、山田実、ゆきよ夫妻共著による 「サンクト・ペテルブルクの異邦人」 という本。
冒頭の部分を読んで、なんかハイソで高踏的なものを感じ、著者の経歴をながめてみたら、旦那さんのほうは科学者で、奥さんのほうは音楽教師だという。
こりゃ手におえないかなと思ったけど、読みすすんでいくうちになかなかおもしろい本だなと思うようになった。
両人ともロシアにおける人脈がひろく、絵画や音楽に対する造詣も深いようで、エルミタージュの説明などはなかなか役にたつ。
それにこの本の記述は2006~8年ごろのことなので、冷戦時代やソ連崩壊直後というわけでもないから、現代のロシア旅行の参考にしても大丈夫だろう。
わたしの好きな自由市場についての記述もあり、サンナヤ市場やアプラクシン市場なんて名前が出てくる。
「ロシアン・ブラザー」 なんて映画によると、かってのロシアの市場はマフィアの仕切る、ひじょうに危険なところだったようだけど、この本の中でもうさんくさい場所と書かれている。
しかし著者夫妻も (おっかなびっくり) 買い物をしているし、彼らにこの市場を紹介された日本人女性がひとりで買い物に出かけているくらいだから、警戒しすぎるのもどうかと思う。
大道芸人や街頭演奏家の多い場所らしいから、ぜひ見物したいところである。
むしろ心配すべきは、ロシアでも近代的デパートや大規模スーパーがどんどん増えているというので、こうした市場がいまでもあるかどうかってことかもしれない。
ところでロシアは芸術の国といわれる。
わたしはクラシックもすこしは聴くけど、そっちのほうの専門家じゃないから、いきなりロシアの作曲家をあげろといわれたって、出てくるのはチャイコフスキーとラフマニノフぐらいのものだ。
この本の共著者である奥さんは音楽教師だったそうだから、本の中に上記の2人のほか、ムソルグフスキー、リムスキー・コルサコフ、ショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、ストラビンスキー、グリンカなどの名前がぞろぞろ出てくる。
あらためてロシアのクラシック作曲家を教えられると、なるほど、多いねと思う。
ただ、奥さんがわざわざオペラ歌手について勉強したという、歌曲についての記載が多いのには閉口した。
わたしは音楽が好きだけど、クラシックの歌曲を聴くくらいならビートルズを聴く人間である。
ロシアに行くならむしろ、格式のある劇場なんかよりも、ライブハウスやディスコに関心があるんだけど、モスクワやサンクトペテルブルクにそういう店はあるだろうか。
過去に観たロシア映画にはそういう店も出てきたから、ないはずはない。
はじめてロシアのディスコ、ライブハウスをブログで紹介するという栄誉を、ぜひわがものとしたいところだけど、でもわたしって、日本のディスコにも行ったことないもんな。
機会があるなら本場のクラシックの演奏会やバレエなんかも鑑賞したいけれど、ノーネクタイ、ジーンズにスニーカー (トレッキングシューズ) じゃ入れてくれないのではないか。
そういうときは受付に、日本のパンストやヌード・カレンダーを渡すといいらしけど、これも最近じゃ通用しないかも。
いっそのこと、わたしは日本におけるプーチン・ファンの代表だとでもいってみるか。
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