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2013年2月21日 (木)

ロシアの旅/赤の広場

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もういいやと、トロツカヤ搭の門から外へ出た。
ここから赤の広場に向かって歩くと、マネージ広場という、びっしり敷き詰められた石畳の広場に出る。
まわりには古そうな建物がいくつもならんでいる。

ここからクレムリンの城壁にそってゆるやかな坂を上ると赤の広場だ。
このゆるやかな坂は軍事パレードのさい、戦車やミサイルが通る道らしいから、人間を自認する人は、かたわらの建物のあいだにあるヴァスクレセンスキー門から入ってもかまわない。
いちばん上の写真が、これはべつの日に撮ったものだけど、人間のための門である。
その門の手前の路上に、観光客が踏んづけてよろこんでいた、大理石の円盤が埋め込まれている。

赤の広場は赤軍の閲兵式 (軍事パレード) などで有名なところだけど、わたしが想像していたほど広いところではなかった。
広さでいえば、とても中国の天安門広場にはかなわない。
できたのは天安門広場のほうがあとだし、独裁者というものは自分の権勢をほこるために、国民を集めて一席ぶつのが大好きである。
国民の数はロシアより中国のほうが圧倒的に多いから、入れ物が大きいのはとうぜんかもしれない。

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赤の広場でいちばん目立つのは、得体のしれない大きなドームだった。
なんですか、あれはと訊くのもはばかれるような、白い巨大なドームである。
かほりクンの説明は要領を得なかったけど、ドームですっぽりおおって、何か工事をしているらしかった。
そのあたりにレーニン廟があるはずだから、新しく公開するために改築工事をしていたのかもしれない。
死せるレーニンはまだまだ観光客誘致のために、ひと肌もふた肌も脱ごうって根性かも。

ほかにいまの季節に目立つのはアイススケート・リンクだ。
お金をとって人を遊ばせる遊戯施設で、これもモスクワの冬の風物詩らしい。
とっても料金が高いです、あれではふつうの人はとても入れませんとかほりクン。
じっさいに滑っている子供たちも、ほんの少しだけいたけど、現在のロシアの新興成金の子供だろうか。

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赤の広場でクレムリンの城壁に相対するのがグム百貨店だ。
これもべつの日に撮ったものだけど、とても現代の世界のデパート様式とはいえない建物だから、古い革袋に新酒をつめたみたいで、使い勝手はどうなんだろう、ネット環境なんか整備されてんのかしらと、よけいな心配をしてさしあげてしまう。
あとでのぞいてみたら、中身は表参道ヒルズみたいにブランド商品の店ばかりだったので、いっぺんでいやになって入ってみなかった。

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ドームとスケートリンクのあいだを抜けると、広場の正面に、カラフルな玉ねぎをいくつも載せた特徴的な寺院がそびえている。
これは写真などでおなじみのワシリー寺院(ボクロフスキー寺院)で、とにかくクレムリンのあたりでいちばんよく目立つ寺院だ。
派手さもここまでくると現実離れしていて、メルヘンチックでアラビアン・ナイトのお城みたい。
中を見たいですかと訊かれたけど、広場をつっきるだけで、わたしはもうだいぶくたびれていたから、写真を撮るだけでいいですと、こういうのが個人旅行の便利なところだ。

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