ロシアの旅/聖堂広場のA
クレムリンには世界遺産クラスの聖堂がたくさんある。
代表的なウスペンスキー大聖堂、イワン大帝の鐘楼、ブラゴヴェシチェンスキー聖堂(ああ、また舌をかみそう)、アルハンゲルスキー聖堂の4つは、それぞれが100メートルもはなれていない場所にかたまっているので見学するには便利だ。
このうちウスペンスキー大聖堂は、かって東京で「ロマノフ王朝展」が開かれたとき、聖堂の内部を大画面の超細密カメラでとらえた映像に感動したことがあるので、わたしがいちばん見たかったもののひとつ。
ところがこの日は火曜日で、この聖堂だけは休みなんだと。
けしからんとロシア政府の仕打ちにいきどおったものの、まだモスクワには何日も滞在する予定だから、また来ればいいんだと考えて、ほかの聖堂を見てまわることにした。
じつはこの文章は帰国してからガイドブックの写真と照らし合わせながら書いたもので、見学しているときはウスペンスキー以外、どれがなんという聖堂なのかぜんぜん知らなかった。
名前なんか知りたいと思ってないから、そんなものにこだわる必要はないのである。
ロシアにはイコンという宗教画の伝統もあるけど、そっちのほうの知識もないし、興味もない。
ただどの聖堂も、てっぺんに金ピカの玉ねぎをそなえ、内部はタトゥーみたいに壁画だらけであることだけはわかる。
頼りない感想だけど、わたしの名所旧跡に対する関心はそんなものだ。
またこのへそ曲がりめと思われてしまいそうだけど、ある種の人々への反感もあるから、そう思われてもかまわない。
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