ロシアの旅/その夜のホテル
「その夜のホテル」 なんてタイトルを見ると、期待しちゃう人がきっといるだろう。
たわけものめが!
かほりクンとの食事を終えたころには夜の7時ちかくになっていた。
なんといっても相手は若い娘だ。
そろそろ帰ろうというと、かほりクンは、クレムリンの夜景はとってもきれいです、写真を撮らなくていいですかという。
それでまたぶらぶらとクレムリンに引き返した。
なるほど。 ライトアップされて夜景はとてもきれい。
わたしのコンバクトデジカメでもこのていどには撮れるのだという見本をしめす。
ちなみにこの旅で2回、カメラを石畳の上に落っことした。
それでも壊れないのだから、さすがにタフっていう名前はダテじゃない。
そのうち借りていたケータイにMさんから電話がかかってきた。
娘の帰りがおそいのを心配したかほりクンの母親から問い合わせがあり、それがこっちへまわってきたものだ。
お母さんの心配はもっともだけど、クレムリンは夜景がとってもきれいですなんて言い出したのはかほりクンのほうで、わたしが引き留めたわけじゃないのである。
メトロのプーシキン駅でかほりクンと別れたあと、ぶらぶらとホテルにもどる。
机の前でパソコンをにらんでいた例のパンク娘にコンバンワという。
部屋に帰って、この旅で最初の洗濯だ。
1時間ちかくお湯を出しっぱなしにしたら、そのうち出なくなってしまった。
お湯の件は途上国によくあることだから気にしないけど、バスルームに湯沸かし器が設置してあって、これがときどきボオッと大きな音を出す。
ベッドもスプリングが固いと思うことがあり、神経質な人には眠りにくいホテルかもしれない。
わたしは無神経なタチだから、どこでもすぐに安眠してしまう人間である。
ベッドでいろいろ考える。
ものの本によると、ロシアの娼婦は若くて美人が多いという。
イミナさんからも娼婦には注意しなさいとおどかされていた。
そんなわけでこの晩はいくらか期待しないでもなかったけど、どうもその手のオンナの人はこういう格安ホテルの住人には興味がないようで、今回の旅では夜中に電話がかかってきたことはいちどもなかった。
中国ではやたらに電話がかかってきたもんだけどね。
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