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2013年2月20日 (水)

ロシアの旅/冬の風物詩

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博物館を出たあと、ゆるやかな坂を上っていくと、遠くにもうもうと煙をあげた工場が見える。
あれは火事ですか、それとも火力発電所ですかとかほりクンに訊くと、セントラルヒーティングの湯を供給する工場ですという。
なるほどと思う。

ながめてみると煙を上げている工場はあちこちに見える。
冬のきびしいロシアでは、生活保護や国民皆保険や介護保険にもまして、ぜったい必要なセーフティ・ネットが暖房だ。
この旅でいくつかの民家に泊まったとき、住人に尋ねてみたけれど、ほとんどの家に最初からお湯のパイプが埋めこまれ、費用を払うのどうのという以前に、暖房だけは無条件で供給されているようだった。
アル中でも母子家庭でも、とにかく家の中にさえいれば、最低限いのちをつなぐことはできるらしいのである。
社会主義から民主主義、そして格差社会になっても、これだけは変わらないんじゃあるまいか。

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大戦中にはこのセーフティ・ネットが断絶したこともあった。
タフなロシア国民はそうした試練にも耐えたけど、平和時においては、ロシアの指導者の指導者たる所以は、お湯を供給し続けられるかどうかにかかっているのであろう。

そういうわけで、もうもうと煙 (湯気) をあげる工場は、ロシアの冬の風物詩になっている。

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