ロシアの旅/ボリショイ劇場
30分ばかり歩いてクレムリンに着いた。
ボリショイ劇場はどこにあるのとかほりクンに訊く。
モスクワ第一の劇場で、この劇場がかかえるバレエ団の日本公演を1年前に観てきたばかりであり、それについてこのブログに書いたこともある。
今回の旅ではバレエもオペラも観る予定がなかったけど、話のタネのつもり。
無理やり歩かされていくらか仏頂面のかほりクンが、こっちですという。
赤の広場やマネージ広場のすぐそばの広場、ロシアにはやたらに広場が多いんだけど、劇場広場というところにそれはあった。
威風堂々とした建物であることは写真をご覧のこと。
平日の昼間からなにか演っているはずがないから、内部は紹介できない。
この劇場についてかほりクンが歴史なんかを説明してくれたけど、帰りにはもうほとんど忘れていた。
なに、帰国してから自分で調べりゃいいさのつもり。
建物の正面に双頭の鷲のレリーフがある。
この紋章についてもかほりクンが説明してくれたけど、詳しいことはすぐ忘れた。
もともとロシア皇帝の象徴として使われたもので、社会主義の勃興とその崩壊によって、双頭の鷲にもいろいろ変転があったらしい。
皇帝制度の否定からはじめたレーニンやトロッキーが、この皇帝の象徴を見てどう思ったかわからない。
しかしさすがの彼らにも、人民のこころのふるさとといえる伝統ある劇場の、そのレリーフを削り取ることだけは考えられなかったらしい。
双頭の鷲は、現代のロシアの国章として復活している。
劇場はロシア語でТЕАТРと書く。
РがRであることを知っていれば、たいていの人にこれがテアトルであることがわかるんじゃなかろうか。
ボリショイ劇場の近くにべつの劇場があったから、あとで名前を調べるつもりで写真を撮っておいた。
帰国したあとの厳正厳密な調査によると、これはマールイ劇場といって、小さい劇場という意味だそうだ。
そういえばボリショイ劇場は大きな劇場という意味である。
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