ロシアの旅/ロシア式
モスクワに到着して第1夜はイミナさんの実家に泊まることになっていた。
彼女の実家は10階建てのマンションの10階にある。
ケチをつけるわけじゃないけれど、外見はマンションというより、ひと昔まえの日本の団地みたいな建物だ。
ソ連時代の建物らしく、外観やドア、エレベーターはかなり無骨で洒落っ気がない。
わたしははじめて中国に行ったころ、よく見かけた市街地の集合アパートを思い出した。
こういう建物は国家が国民の住まいをゼッタイ的に保証していた社会主義時代の遺物なのだろう。
部屋の広さは、変則的なところもあって説明しにくいが、日本の3LDKというところだろうか。
台所はそこで10人ぐらいのパーティでもひらけるほどのスペースがある。
ベランダは家の主人がいろいろ手を加えて改装してあった。
建物は大ざっぱでも、内部はそれぞれの家族がせいいっぱいお洒落をしていて、なかなかきれいである。
ここにイミナさんの両親とアルト君(このとき不在だったもうひと組の母子)が暮らしている。
ほかにひとり、きれいな娘がいて、台所仕事を手伝っていた。
これはアルト君の恋人で、彼らは両親の部屋のひとつ上のフロアに同居しているのだそうだ。
ひとつ上のフロアと聞いて、ん?と思った人もいるかもしれない。
わたしはそのときにはまだぜんぜん不思議とは思わず、あとでちょっとした失敗をした。
イミナさんの父親は丸太ん棒みたいな腕をした、とっても愉快な人だった。
お母さんはちょっと体の具合がわるいとか。
両親について触れるのはこのくらいまで。
写真はマンションの近所と、洒落っ気のない建物、エレベーターまわり。
あとの2枚は朝になってから撮ったもの。
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