ロシアの旅/中華料理
かほりクンの案内でレストラン街というところにたどりついた。
日本でもよくある、いろんな国の料理店が両側にずらっとならんだ通りである。
日本食はロシアで大人気だそうで、もちろん日本レストランもある。
なにを食べようかと思ったけど、わたしの好きなものは和食か中華で、そのほかの外国料理はたいていキライである。
だいたいナイフとフォークってのもイヤなのである。
で、中華料理を食べることにした。
せっかくロシアに行ったのに中華かいという人もいるだろうけど、かほりクンにとってはめずらしい食べものだろうから、ロシアの少女がどんな反応を示すかという、これも好奇心の一例だ。
料理店ではもちろんコートをクロークに預ける。
コートを脱いだかほりクンを見て、わたしはむかし中国の上海で知り合った少女を思い出した。
2人ともほっそりした体型で、髪の毛こそロングかショートの違いはあるものの、大きめのセーターみたいなものをはおり、細身のジーンズをはき、どこかはかなげな風情がある。
こんな場面に出くわすとわたしは不思議な気持ちにさせられる。
わたしはときどき思うんだけど、人生というものは、同じ人間が役割を変えて何度も登場する舞台劇みたいなもんじゃないだろうかって。
上海の少女がロシアの少女になってふたたび現われたのかもしれないと。
画像は左が上海の少女で、右がかほりクン。
上海の少女については知り合ったのがもう20年前のことだからOK、かほりクンについては顔を披露するのはマズイかなといまでも迷っているのだ。
中華料理店で注文したのはギョーザや麻婆豆腐で、いい気になって北京ダックまで注文してしまった。
かほりクンにはわたしほど好きキライがないようで、みんな美味しいといってぱくぱく食べていた。
豆腐はロシアでも売られているそうだけど、固くてまずい。
北京ダックについては、これをまずいという人は、肉食系にも草食系にも、イスラム教徒にさえいないんじゃないだろうか。
おかげでホテルにもどってから残金を数え直したことも事実。
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