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2013年3月30日 (土)

ロシアの旅/日本酒

082a

食事をとることになった。
まずいのは承知だけど、リーザ嬢がどんな反応をしめすか興味があったので、また日本食レストランに入ってみた。
父親のスレイブ氏は日本に行ったことがあるというから日本食も知っているだろうけど、娘はどうだろう。

寿司や刺身を注文し、ついでに日本酒を頼んで、それをほんのちょっぴりリーザ嬢に飲ませてみた。
彼女は健康的な女子大生だから、あら、いけるわって調子でにっこり。
まま、どうぞどうぞとやっているところへ、いきなり父親のスレイブ氏が現われた。

親に見せるにはまずい場面だけど、ここに父親が現われるのは不思議でもなんでもない。
リーザ嬢はあちこちでケータイを使い、現在地を逐一父親に報告していたのである。

082b

それはともかく、ロシア人がまじめな顔をしていると、機嫌がいいのかわるいのか判断しにくいところがある。
このときのスレイブ氏がなにを考えていたのかわからないけど、娘になにか小言をいい、娘はそれに対してちょっと反抗的な態度をとっているように見えた。
いったい何を言ってるのか。
ひょっとすると父親はこんなことをいっていたのかもしれない。

おまえはなにをしてるんだ。
まだ学生の分際で、知り合ったばかりの日本人に酒をすすめられてウレシがってるやつがあるか。
嫁入りまえの身になにかあったらどうするんだ。

これに対して娘のほうは
なにいってんの、父さん、ワタシはもう19よ。子供じゃないわ。
ワタシがなにをしようとおおきなお世話よ。

こんなことを言いあっているとしたら責任の一端はこちらにある。
こりゃまずい。
娘のため、そしてわたしのために弁解しようと思ったけど、もちろん英語はすらすら出てこないから、オ酒、少シ、日本カルチャー、なんてわけのわからない言葉をならべてみる。
下を向いてつぎになんていったらいいかと思案していたら、スレイブ氏はとつぜん日本語で 「日本の食事は美味しいです」 といいだした。
父親はぜんぜん日本語が話せないはずだから、おどろいてそっちを見ると、彼は手に日露会話集という小さな冊子を持っていた。
なんだ、そうだったんですか、あははと笑って、お酒の件はなんとかうやむやになった。

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コメント

はじめまして

テレビ番組を制作しております、本吉と申します。
こちらにある写真を番組で使用したいのですが、お借りすることができるでしょうか?
詳しいことは、メールにて返事いたします。
宜しくお願いします。

投稿: motoyosi | 2013年8月31日 (土) 19時00分

こちらというのはブログのこのページの写真だけでしょうね。
お店の評判を貶めるようなものでなく、当たりさわりのないものでしたらドーゾ。

投稿: 酔いどれ李白 | 2013年8月31日 (土) 23時25分

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