ロシアの旅/雪のクレムリン
お金の両替にいくことにした。
ここまでにわたしがお金を両替したのは、モスクワの格安ホテルに入るまえ、ツヴェトノイ・ブェリヴァールという舌をかみそうな名前の駅近くでやったきりである。
このときはイミナさんがいたし、ちゃんとした銀行だったから、ややこしい手間はかかったものの、べつに問題はなかった。
こんどはそれを自分ひとりでやろうというのである。
この日はかほりクンに会う予定はなかったから、彼女に頼むことはできないし、Mさん夫妻が迎えにくるのは夜である。
まあ、いいヒマつぶしだと考え、両替がてらもういちどクレムリンを見てくることにした。
この日は冬のモスクワではとうぜんのような陰うつな日で、ときおり灰色の空から雪が舞い落ちていた。
でもこれがほんとうの冬のロシアみたいで、一過性の旅人であるわたしはけっして憂うつではない。
クレムリンまで歩いて30分で着き、正規の銀行ではないけど、街のあちこちに両替商の看板が出ていることは知っていたから、とりあえずそのへんにあった両替屋に飛び込んでみた。
受付の娘がだまって手にした札を見せる。
12時から14時まで休みだそうだ。
まだ業務開始まで40分ちかくある。
仕方ないから2日前にかほりクンといっしょに見物したところを、今度はひとりでぶらぶらしてみた。
ひとりで歩くのは望んでいたことであるから、かえってありがたいくらいである。
ここでそのおりの写真を2回に分けてずらりとならべる。
ボツにするのも惜しいもので。
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