ロシアの旅/エルミタージュ
サンクトペテルブルクをとりあげた 「世界ふれあい街歩き」 というテレビ番組を観ていたら、夏のエルミタージュには、そのまえに広がる宮殿広場を横切るほどの長い行列ができていた。
絵を観るためにロシアに行くなら、なんといっても冬にかぎる。
今回の旅ではエルミタージュはもとより、トレチャコフ美術館もロシア美術館もぜんぜん混雑していなくって、余裕をもって鑑賞するのにちょうどいいくらいだった。
ツアーでもなんでもいいけど、絵を観るためなら冬がイチ押しと断言しときます。
さて、エルミタージュだけど、ここにはダ・ヴィンチ、ラファエロ、レンブラント、ゴヤから、マネもモネもセザンヌも、ゴッホ、ゴーギャンも、マチス、ルオーまで、およそありとあらゆる世界の名画が集まっている (そうである)。
ロシアに行って、どうしてフランスやイタリアやスペイン、オランダその他の国の絵画を観なくちゃいけないのだ。
ということで、わたしはエルミタージュの見学に、ぜひというほど熱意があるわけじゃなかった。
ロシアで観たいのは、どっちかというとロシア絵画の収集で知られるトレチャコフ美術館やロシア美術館のほうなのである。
あ、またヘソ曲がりが始まったなといわれてしまいそう。
そういわれたくないから、もちろんエルミタージュも見た。
ホテル・グリフォンに移動したその日、ライサさんに案内してもらって、ルーヴルとならぶ欧州きっての有名美術館への旅の始まりだ。
ホテルからエルミタージュまでは徒歩15分ぐらいである。
サンクトペテルブルクの中心をつらぬくネフスキー通りをネヴァ川に向かっていくと、正面に金ピカの針のようにそそり立つ塔が見える。
針のような建物はこの街に似つかわしくないように思うけど、これは旧海軍省の建物だそうだ。
海軍省のすこし手前でちょいと右折してアレクサンドルの門へ。
この門の由来や縁起、誰がなんのために造ったのかなど知らないけど、写真を見れば特徴はわかる。
屋根つきのアーケードみたいなもんと思えばいいか。
1枚目の写真で、奥のほうに見える半円形のアーチがアレクサンドルの門だ。
2枚目、3枚目はそのアップで、やたらに彫刻が多い。
アーケードをくぐると目の前にどーんとだだっ広い空間がひろがる。
広場のまん中にずんとアレクサンドル1世記念柱がそびえ、その向こうに、白とうすいグリーンのエルミタージュが横に広がっている。
エルミタージュの時代、建物には高さ制限があったそうで、高さを競うというバカな風潮はサンクトペテルブルクにはない。
おかげで街の空は広々としていて、すこぶる気分よし。
エルミタージュの様式は、ロシア・バロックということだそうだけど、詳しく知りたい人は勝手に調べること。
他人のブログばかりアテにしてはいけない。
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