ロシアの旅/皇帝広場にて
3時間ほとでエルミージュをあとにした。
それっぽっちかいという人がいるかもしれない。
もちろんエルミタージュをすべて、もれなく観ようと思ったら、1日では足りず、2日3日の日数が必要だということは知っている。
しかしこのときのわたしは、美女軍団の中に放り込まれて、どれでもいいから好きなのを好きなだけ連れていきなといわれた男の心境だ。
そんなことをいわれても、本気になって全部を相手に頑張ろうなんて男がいるだろうか。
そんなに時間があるわけでもないし、とりあえず自分の好みをつまみ食いして満足してしまうくらいが、ふつうの男にはやむを得ないことである。
機会があればエルミタージュをもういちど訪問したいけど、さて残り少ない時間と貯金で、そんな機会があるだろうか。
わたしたちが帰るころ、入口にいくらか行列ができていた。
エルミタージュを出ると、宮殿広場になにやら人だかりが。
行ってみたら、軍服を着た一団が野戦食堂を開いて見物人に食事をふるまっていた。
軍服といっても今ふうではなく、第2次世界大戦のころのものだったから、正規の軍人ではなく、なにかのボランティアたちらしかった。
今回の旅で、わたしは日曜日にサンクトペテルブルクにいることにこだわった。
土日はいろんな催し物が開催されることが多いから、そういうものをぜひ見たいと思ったのである。
この宮殿広場の野戦食堂も、翌日になると影もかたちもなかったから、わたしの作戦勝ちだ。
まずそうだったから食事は遠慮したけど、ここではいろんな小銃、短機関銃をじっさいに持つことができる小火器の体感コーナーがあった。
持つだけだから “体験” ではなく “体感” である。
小さな女の子まで銃をもってよろこんでいた。
ナショナリズムはこの世代から養わなければいけないのかもしれない。
わたしもそのうちのひとつを持ってみた。
バラライカとよばれたロシア軍の短機関銃 (正式名称は PPSh-41) である。
わたしが持ったとき、それほど重いと思わなかったけど、これは弾が入ってないからで、ドラム型弾倉に71発の弾丸が入るそうだから、フル装填ではかなり重かったことだろう。
なにしろ第2次世界大戦のころの銃だから、現在でもこんなものを使っている国はないだろうと思っていたら、最近キナくさい朝鮮半島で、北朝鮮の軍隊がいまでも使っていることがわかった。
モノ持ちのいい国だなあと感心したけど、じつはロシアの火器は丈夫で長持ちということで定評がある。
カラシニコフなんか現在でも世界中のゲリラに愛用されているくらいだし。
銃にまつわる話はさておいて、わたしの中には平和主義者とガンマニアが並立しているので、ここでは思わずむははというところ。
このわたしのサイン入りの写真が欲しい人は一報を。
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