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2013年4月 5日 (金)

ロシアの旅/サプサン号

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モスクワとサンクトペテルブルクを結ぶ列車では、「赤い矢号」 という列車が有名だったらしいけど、わたしがモスクワまで乗ったのは、2009年12月に運行を開始した 「サプサン号」 というロシアの新幹線だった。
サプサンというのはロシア語でハヤブサのことだそうだ。
「赤い矢号」 はこの区間を8時間で走っていたというけど、「サプサン号」 は4時間足らずで走ってしまう。
わたしが乗ったのは1等車で、料金は日本円で1万7千円ぐらいするから、日本の新幹線の東京~岡山までくらいに匹敵する。

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なんでこんな高い列車に乗ったかという弁明をしなければならない。
なんせわたしはひとり旅だ。
一般自由席なんかに乗った日には、荷物が心配でおちおちトイレにもいけない。
で、サンクトペテルブルクのライサさんにチケットの手配を依頼するとき、一等車か個室か、なんでもいいけど、スリや泥棒が乗ってなさそうなクラスをと注文してしまったのである。
中国でなんども列車に乗ったことのあるわたしには、共産圏の列車は安いんじゃないかという偏見があったんだけど、注文した時点ではロシアの鉄道についてなにも知らなかったのだから、乱暴といえば乱暴だ。

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おかげでロシアの新幹線に乗るはめになったんだけど、これはハテ、幸運だったのか不運だったのか。
車窓から見える景色は、8時間で走っても4時間で走っても変わるわけじゃあるまい。
ゆっくりのんびりの旅を愛するわたしだけど、意外と短気なところがあって、景色が同じなら早いほうがいいと、きっと思うにちがいない。

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値段が高いのはケシカランけど、泥棒に遇ったと思えばいいのではないか。
ロシアの鉄道省を泥棒よばわりしたらまずそうな気もするけど、食事までついているからメシ代も一回浮いたと思えるし、ビールもタダだから飲み代も浮いたといえる。
早くモスクワにもどれば、そのぶんひとつかふたつは見物できるところが増える。
とまあ、いろんな屁理屈をならべたけど、いちばん大きな幸運は、まだネットにもあまり乗車記のない列車にいちはやく乗れたということかもしれない。

KGBの配慮かどうか知らないけど、わたしのとなりに最初から最後まで誰も座らなかったから、わたしは座席を占領して、移りゆく景色をのんびりたっぷり堪能することができた。
ごらんのとおり、座席はゆったりしていて、食事飲み物つきである。
きれいなお姉さんたちが食事を運んでくる。
わたしは最近日本の新幹線に乗ったことがないからわからないけど、こんなサービスを日本でもしてるんだろうか。

しかし旅好きにとって最大のサービスは、やっぱり居ながらにして移りゆく窓外の景色といっていいだろう。

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