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2013年4月12日 (金)

先駆者

明日 (13日) から 「舟を編む」 という映画が公開されるそうだ。
新聞に大きな広告が載っている。
なんでも馬締 (まじめ) 光也という編集者が辞書をつくる話だそうだ。
広告のうたい文句を読んで、たちまちこの映画のモデルについて思いをいたした。
現時点では、公式ホームページにも、映画評にもぜんぜんモデルの名前が見いだせないけど、紀田順一郎さんの本で読んだことのある、親子二代の人生を賭けて 「群書索引」 と 「広文庫」 という百科全書を出版した物集高見 (もずめたかみ) という人のことである。

こういう本の出版には膨大な労力と時間がかかる。
物集高見と、父親の仕事をひきついだ息子の物集高量 (たかかず) は、この仕事のために家財のほとんどと、人生のすべてを投げ出した。
本の出版は大正5年のことである。
けっして宮崎あおいチャンのようなすてきな彼女があらわれて支えてくれたわけじゃなかった。
しかも現在みたいにパソコンやインターネットが普及した時代にあっては、この手の本の出版はあまり価値がなくなっている。

映画が感動巨編かどうか知らないし (たぶんそうではないだろうけど)、映画と現実はちがうものだということは受け入れるにしても、この映画の公開をきっかけにして、やっぱり先人の偉業をあらためてふりかえってほしいと思う。
映画の主人公の名前が馬締 (まじめ) というのは、物集 (もずめ) という名前に似ている。
たぶん映画の原作者の頭の中にも、いくらかはこの古い編集者に敬意をあらわした部分があったんじゃないかって、わたしは勝手に想像しているんだけどね。

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