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2013年4月 2日 (火)

ロシアの旅/オーロラ号

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トロイツキー橋を渡り切るとT字路になっていて、かどが公園になっており、金色のイースター・エッグみたいなモニュメントが立っている。
てっぺんに十字架がついているけど、交通標識にしちゃおおげさで、いったいなんなのか見当もつかない。

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ここからネヴァ川ぞいに右折した。
このあたりに帆船が係留されていたけど、これはレストランだった。
冬のあいだ、まして昼間ではほとんど開店休業の状態らしかった。

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ネヴァ川から分かれる支流のたもとにオーロラ号はつながれていた。
艦の近くにはみやげもの屋がたくさん並んでいる。
みやげものに関わりたくないから道路の反対側から近づくと、帝政時代の衣装を着た男女が目ざとく寄ってきて、写真を撮りませんかという。
コスプレに興味はないし、こんなのを撮ったらあとで請求書がくるに決まっているから、いんぎんにお断りをする。

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オーロラ号は革命に功績があっただけではなく、「坂の上の雲」 の日本海海戦にも参加したことがあるそうである。
日本側からこの戦いに参加した軍艦三笠は、横須賀に係留されて博物館になっていて、わたしは両方を見たことになる。

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軍艦を観たって仕方がないというので、岸壁に立ってながめただけで、艦内まで入ってみなかった。
またおまえはナニをしに行ったんだといわれそうだ。
しかし、わたしは日本海海戦についても人並みの知識はあるつもりだけど、標本になっている軍艦を観たいとはぜんぜん思わないのである。
幼児を連れた母親が近くで艦をながめていたので、この寒いのになあと感心しただけで終わり。
川の向こうに、あまりこの街にそぐわないサムスン電子のつまらないビルが見える。

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オーロラ号の向かいに、大きな時計のついた青と白のきれいな建物があった。
門からのぞくと庭に、軍服のようなおそろいの制服を着た若者が、教官に率いられて行進しているのが見えた。
場所がら海軍兵学校のようなものかもしれない。
サンクトペテルブルクは、ロシアでは数少ない海に面した大都市だから、海軍兵学校があっても不思議ではないのである。

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海に面した大都市というと、さて、どんな反応が返ってくるだろう。
サンクトペテルブルクが海に面していることは知っていても、それじゃあどこの海にどんなふうに面しているのかと訊かれると、とまどってしまう人が多いのではないだろうか。
日本とあまり縁のない地方なのでやむをえないけど、スカンジナヴィア半島との位置関係はここにあげたグーグルの地図のとおり。

サンクトペテルブルクがサンクトペチェルブルクになっちゃってるけど、ロシアの領土としては、かろうじてバルト海が見えるところって感じ。
バルト海は北海をへて北大西洋とつながっちゃいるけど、そこまで出るのは大変だ。
日本海海戦のときはロシア艦隊はここから出港し、地球を半周して、えんえん日本海まで遠征したわけだから、くたびれてしまってこてんこてんにやられたのも当然だ。

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最後の写真はオーロラ号近くの公園にあった彫刻で、港に近いせいか、女神も船の模型を持っている。
わたしは模型の船ではなく、女神の胸のあたりに注目してしまったのだけど。

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