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2013年4月14日 (日)

ロシアの旅/詩人の肖像

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宮殿内を見てまわっているうちに、わたしは外の景色を見たくなった。
この建物の住人が窓から外をながめた場合、いったいどんな景色が見えたのか。
それで監視の目をぬすみ、しらばっくれてブラインドのすき間から外をうかがってみた。
雪におおわれた木立ちのあいだを散策する家族連れが見えた。
たちまちブリューゲルの 「雪中の狩人」 なんて絵を連想してしまう。

金ピカの部屋から順ぐりに見てまわっていたら、それは博物館からしだいに美術館になってしまった。
エルミタージュやトレチャコフ美術館ほど人口に膾炙してないせいで、画家の名前も絵の由来もぜんぜんわからない作品ばかりである。
そんなわけで、こちらも通りいっぺんの見学になってしまったけど、ほとんどがロシア絵画のようだったから、機会があればまた行ってみたいところだ。

107d2

ここでわたしはロシアの女流詩人アンナ・アフマートワらしき人物の肖像画に出会った。
アフマートワであるという確証はないけど、髪の毛をおでこで断髪にした容姿はいっぺんで彼女を連想させる。
ここにあったのは詩人が生きた時代にふさわしいモダーンな様式の絵で、思慮の深さと意思の強さをはっきり物語る不敵なつらがまえである。
そして、実物はどうだったか知らないけど、この肖像画で見るとなかなかの美人である。

帰国したあとで彼女について研究してみた。
というとウソである。
ただ図書館で彼女の本を借りてちらりと目を通しただけで、これっぽっちで詩人の本質が語れるなんて、思っちゃいません、謙虚なワタシ。

読んでもぜんぜんおもしろくなかったのは、膨大な数の詩から、そのほんの5つか6つを拾い読みしただけだからだろうと思われる。
それでも彼女が生まれ育ったツァールスコエ・セローという地名が出てくるのがちょいと気になった。
わたしはサンクトペテルブルクでそこを見てきたばかりなのだ。
アフマートワの詩は抑圧された時代の抵抗の詩だけど、現在のツァールスコエ・セローは、(とくに冬に見たとき) そんなことを微塵も感じさせないおだやかで平和な街だった。

彼女について知りたい人は、自分で調べることである。
調べればわかることにはふれないブログと、また書こうかと思ったけど、その手はこれまでに何度も使っているから、新趣向としてウィキペディアのそのページにリンクを張ってしまおう。
ここをクリックすればアンナ・アフマートワはバッチリだ。
他人の作品を勝手に引用すれば著作権違反だけど、リンクを張るだけなら問題ないのである。
結果はあまり変わらないような気がするけどね。

そのうちに展示されているものがだんだん抽象的な絵画や彫刻になってきて、閉口したわたしはそのあたりで退散することにした。
時間的にもそろそろ閉館の時間だった。

ツァリツィノ宮殿はまだガイドブックに記述のないところだけど、宮殿としても博物館、美術館としてもなかなか立派なところがあるから、そのうち観光コースに組み込まれるようになるのではないか。

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