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2013年7月 1日 (月)

八重山行き/水落ちの滝

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シュノーケリングのあと、船長のサービスで 「水落ちの滝」 というものを見物に行った。
滝というと、西表島では浦内川の上流にあるカンピレーの滝やマリユドゥの滝が有名だけど、こちらはマングローブの林の奥にある滝で、陸上からでは近づけないというところがポイント。
めったに水が涸れることがないので、むかしは日照りのときなど、若いものがサバニに乗ってここまで水を汲みにきたそうである。
垂直の絶壁から落ちる滝で、ボートやカヌーで真下に接近し、頭から水をかぶることができるのがタノシイ。

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いい歳こいたおじさんたちがノーテンキな歓声を上げてるのは困ったもんだけど、わたしもそのノーテンキのひとりだったから、写真を撮っているひまがなかった。
この写真は友人が撮ったビデオから起こしたもので、ちょっと不鮮明。

滝そのものよりも、自然探求派にはそこまで行くあいだのマングローブの森がおもしろい。
マングローブは水辺に生える樹木の総称で、ひとつの木の名前ではない。
代表的なものにメヒルギ、オヒルギ、ヤエヤマヒルギなどがある。
ということをかまどま荘の主人が懇切丁寧に説明してくれる。

マングローブはよい木炭の原料になるそうで、現在は過疎の船浮にも、かっては近くに鉱山があって需要は多かったから、乱伐されたこともあったそうだ。
その生活史をながめると、種子が干潟にとっかかりをつかむまではスピード勝負のところがあるけど、いったん根付いたあとはじっくりと成長する木らしい。
成長の遅い木がよい木炭の材料になるのは、備長炭のウバメガシと似ている。

マングローブは水質浄化におおきな貢献をする植物なので、環境保全や生態系にもきわめて重要な働きをしているそうである。
そもそも汽水域 (海水と真水の入り混じるあたり) に生える植物だから、陸上生物の先祖はこの根もとあたりから派生したといえなくもない。
根もとにトビハゼ (魚) がたくさん棲んでいるけど、これがカエル (両生類) になるまであとひと息という感じだ。

主人の話によると、年に何回かは、この茂みの中でイリオモテヤマネコを見られるそうである。
あいつはネコのくせに水浴びをするからねとのこと。
わたしも見たかったけど、年に一度ぐらいしかマングローブの茂みにやって来ない人間だから、この両者が遭遇する可能性はかぎりなく低い。

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