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2013年10月29日 (火)

古新聞

バリ島から帰ってきた。
よし、また紀行記でも書くかって意気込んでみたけれど、やっぱりバリは基本的にリゾートだ。
ハワイといっしょで、旅行者の数知れず、ネット上に他人の紀行記の類もはなはだ多い。
特別にわたしだけの新しい珍妙な体験があるわけじゃない。
なかなか書く気になれないよな。ウム。
ネタをまとめるまで、ほかの話題でお茶をにごしとこ。

部屋の整理をしていたら、箪笥の下敷きにしていた古い新聞が出てきた。
日付をみると1995年の7月5日から7日あたりのもの。
つまりウインドウズ95が発売されて、いよいよパソコン時代が幕開けという年だ。

一面トップに 「新宿と茅場町駅に青酸装置」 という記事があって、トップが逮捕されたばかりのオウム真理教騒動の影響と、その残党がまだ悪あがきをしていたことがうかがえる。

しかし時代の変わり目をいちばん端的にあらわしているのが経済面で、たとえばコダックが富士フイルムを訴えるという記事がある。
世界市場はコダックが押さえているにもかかわらず、なぜか日本だけは富士フイルムが強い。
こりゃなにか裏があるんだろうというコダック側のいちゃもんだ。
アメリカって国はそのころからいちゃもんが好きだったのねって得心できる記事だけど、その後のデジタル革命で両者とも青息吐息、いまやコダックなんて斜陽産業の象徴みたくなっちゃった。

ほかに製造業・サービス業の世界企業番付で、日本の三菱、三井、伊藤忠、住友などの商社が1位から4位を独占、20位までに丸紅、日商岩井、トヨタ、日立製作所、日本生命、松下が入ってるなんて、おいおい、ジョークじゃないのかなんていいたくなる記事も。
これがせいぜいこの20年ほどのあいだのコト。
平家物語や方丈記じゃないけど、諸行無常と栄枯盛衰は世の習いってやつだ。

バリ島にいっしょに行った知り合いの中にも、しみじみと老いを感じさせる人がいるし、周辺には満身創痍の友人もいる。
冷たい秋雨の晩に茶色く変色した古新聞を読むと、わたしもますます後ろ向きの思想にとりつかれてしまいそう。
楽しくないよなあ。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ちょっと違うかも知れませんが、映画をかなり長い間観ていない時期があって、今DVDで空白を埋めているのですが、その分量といったら半端じゃ有りません。
時の移ろうのは、こうした量という現実に表されるのかなあと、つくづく思います。
過去の作品でもインパクトのあるものは今でも来ますねえ。
移り変わりというか、まさか、自分がリストラされると思っていなかったのも、移ろいの一部ですかね。


投稿: みさま じんぐ | 2013年10月30日 (水) 08時42分

うーん。
落ち込んじゃいますよね。
ずっとむかし、失恋して落ち込んでいる若い娘さんから話を聞きました。
なんでも振られた相手とは、まだ毎日向かい合わせの机で働いているんだそうです。
こりゃ地獄ですね。

こういうときはどうやって励ませばいいんでしょうか。
まあ気を落とさずにがんばりなさいなんていっても、そんなもん屁の役にもたたないことは、挫折・失恋・自己嫌悪・ひきこもり等々のうしろ向き人生を送ってきたわたしにはよくわかってますしねえ。

わたしの親はわたしが銀行家か大学教授になることを夢見ていたようですが、ま、夢を見るだけならタダですから、でもわたしはそういう器じゃないってんで、高校卒業後はこれ以上落ちようのないブルーカラー志向で生きてきて、おかげでリストラにも遇わずにすんでます。
そんな現在の平安がいつまで続くかこころもとないけど、たぶん寿命のほうが先にくるでしょうから心配はしていません。

ひとついえるのは、しょっちゅうぼんやり空想にふけっているタイプのわたしが現在就活中の学生なら、おそらく人間失格の烙印を押され、有名企業なんてとこから総スカンをくらっていたことはまちがいないってこと。
みさまじんぐサンもわたしと同じような映画好き、ひょっとすると空想にふけるタイプかもしれないけど、こういう人間にはまことに生きにくい世の中になりました。
でもパソコンがあるならば、他人のブログをひやかしたり、YouTubeで無料の映画を探したりと、金のかからない趣味はたくさんあります。
そういうもので気分転換をはかって、困難な時期を耐え忍んでくださいな。
ということぐらいしかいえないのが申し訳ないんですが。

投稿: 酔いどれ李白 | 2013年10月30日 (水) 14時22分

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