日展のスキャンダル
日展の審査スキャンダルが露呈だって。
べつに特ダネってわけじゃないでしょ。
そんなこと、裏のマスコミじゃとっくに知られていたことじゃないの。
長期政権がかならず堕落するように、ある権威が長期にわたってそのギョーカイに君臨すると、堕落するのは当然なんじゃないか。
とくに日展のように、それに受賞することがメシのたねになるようなものは、猟官運動のごとくむらがる輩が出てくることは想像にかたくない。
なんでこういうへそ曲がりをいうかっていうと、わたしは 「書」 については門外漢だけど、ほかにも、たとえば絵画なんか、とくべつに感心するようなものではないくせに受賞しているコンテストが多すぎるからだ。
いや、ヘタってわけじゃない。
それなりの水準に達してはいるんだけど、なんかこうインパクトに欠けるんだよな。
これだけさまざまな技法が発達し、ありとあらゆる作品が氾濫している現在では、ほんとうに独創的な大傑作なんて、なかなか描けるもんじゃないってことはわかるけど。
芥川賞なんかもそうだけど、だいたい美人ばかりが受賞するってのがオカシイ。
日展でも最近は女優とか、他の分野で有名な人が選ばれるのがオカシイ。
これって馴れ合いじゃないのか。
芸術家には変人が多いから、価値ある作品を創造してるという自信のある作家なら、ほかの能無しといっしょにされるのをイヤがって、さっさとわが道を行くだろう。
ナニもわからず、日展で受賞してるからとか、美術館で展示されているからというふうに、権威だけを評価基準にする鑑賞者が多いのも問題だ。
そのへんの鑑賞者が芸術を評価する場合、組織に属さない無名の作家の作品をほめておけばまちがいない (というのがワタシの信念だ)。
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