ロシアⅡ/トレチャコフ美術館
到着した翌日はトレチャコフ美術館へ出かけることにした。
モスクワではメトロを乗りこなせればたいていのところへ行ける。
それで今回は徹底的にメトロの乗り方を勉強をすることにしたんだけど、さいわいというか、ホテルのあるアフトザ駅からクレムリンに向かうと、2つ目の駅がノヴォクズネツカヤで、トレチャコフ美術館はここから1キロもない。
まず手近なところからメトロ、そして街歩きに挑戦してみることにしたのである。
ノヴォクズ (長ったらしい名前なのでこれ以降は省略形がたくさん出てきます) 駅のあたりでは2本のメトロが交差していて、この近くにトレチャコフスカヤという、美術館の最寄り駅になっているもうひとつの駅がある。
このふたつの駅は地下通路でつながっているから、ノヴォクズ駅で下車したわたしは、案内標識をおいかけて、トレチャコ駅までそのまま地下を歩いた。
まあ、このあたりまでは快調だ。
地上に出てみたらトレチャコ駅の駅前広場だった。
この広場に面してマクドナルドがある。
さて、美術館はどっちだ。
前回の旅でこのあたりを歩いたはずだけど、そのときは美少女ガイドについてまわるのに精いっぱいで、ぜんぜん記憶にない。
駅まえのベンチにリュックをおろして 「地球の歩き方」 を取り出す。
ページを開いて、そのへんのおじさんに美術館はどっちですかと訊いてみた。
あっちという返事である。
あっちというのはずいぶんお手軽な教え方で、あまり要領を得なかったけど、とにかくアッチのほうへ向かってみた。
※いちばん上の写真はメトロの階段を上がった駅前広場だけど、トレチャコフ美術館は正面のあわいグリーンの建物のわきを直進したところ。
ほんの200メートルも行かないところに公園があって、3つの額縁がたがいに寄りかかったモニュメントが置いてあった。
これには見覚えがある。
さらに行くと、かたわらに立派な門構えの、なにかの役所みたいな建物があった。
玉ネギをいくつも載せた教会もあった。
そんなものに見とれて歩いていると、道路は突き当りになり、今度は子供を連れた奥さんに道を尋ね、いくらか行き過ぎたことがわかり、すこしもどって、ようやく美術館の赤い塀が目にとびこんできた。
トレチャコフ美術館は教会のすぐとなりだった。
どうもしまらない街歩きだけど、ぼんやり、途方にくれたように歩くというスタイルがわたしの好みである。
歩いているときのわたしは謹厳実直な哲学者のような顔をしてるとおもうけど、ニタニタしていたら日本からきた異常者と思われてしまう。
こころの中ははずんでいるんだけどね。
※最後の2枚の写真が、ようやくたどりついた美術館とミスター・トレチャコフ。
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