ロシアⅡ/イコン
イコンに興味はない。
ということで、前回の旅でもイコンはほとんど無視。
あっ、イコンというのはロシア正教会の壁に飾られている平坦な宗教画のことだかんね。
いちばん上の画像は、有名な 「三位一体」 というイコンの一部だけど、無神論者のわたしにとって、古くさいばかりで、芸術的にもあまりおもしろいものじゃない。
そう思っていたけど、どうせ時間はたっぷりあるんだしというわけで、今回の旅ではトレチャコフ美術館のイコンの間もじっくり見学してみた。
ここに載せたのはわりあい新しい時代のイコンだけど、これを観てちょっと認識を改めた。
平坦な、つまり2次元的な絵には相違ないけど、はて、これはどうやって描いた(制作した)のだろう。
衣装は完璧にパターン化され、質感、立体感などを徹底的に無視しているくせに、顔だけは写真のようにリアルで異質だ。
これならモダンアートといっても通るんじゃないか。
イコンに尊厳も敬虔な気持ちも感じるわけじゃないけど、技法についてはつい興味を持ってしまう。
このあと訪問する新トレチャコフ美術館や、サンクトペテルブルクのロシア美術館で、いちばん下の写真のようなもっとモダーンなイコンを観たことがあるから、現代の画家たちの中には、いまでもイコンを開発制作している者もいるらしい。
わたしの興味はこのあたりまでだけど、さらに興味をもつ価値はある。
P.S. カトリックのほうではあまりイコンという言葉は使われないみたいだけど、ちょっと前にスペインで猿にされた気のドクなキリストの絵があった。
あれもイコンの一種かも。
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