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2014年3月11日 (火)

ロシアⅡ/歩かされる

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腹がいっぱいになって元気になったので、最初に予定していたノボデヴィチ墓地に行ってみることにした。
地図をながめると、墓地はメトロでスポルチーヴナヤという駅まで出ればよい。
路線図を見ると、スポルチ駅はメトロの1号線で、この路線の駅というと、アルバート通りからはクロポトキンスカヤという駅が近い。
そこまでせいぜい6~700メートルぐらいだから、また歩くことにした。
歩きながらクロポトキンというのは、たしか日露戦争のときのロシア側大将だったよなと思い、あとで確認したら似た名前の思想家がべつにいることがわかり、駅名としてはそっちのほうがふさわしいみたいである。

アルバート通りからクロポト駅までは、またなんてことのない通りである。
なんてことはないといっても、建物はみんな古風な様式だから、ぶらぶら見て歩いて退屈はしない。
かたわらの建物の半地下になったフロアに、小粋なカフェやレストランがあったりする。
左手の道路の分離帯が公園になっていて、ボートをこぐ人の彫刻があったけど、どういう意味なのかわからない。

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クロポト駅のそばに行ってみたら、すぐそばに金ピカ玉ねぎの救世主ハリストス聖堂がそびえていた。
アルバート通りのほうからこの寺院に接近すると、にぎやかな通りに面した派手な寺院というだけで、見なくてもかまわないようにみえたから、このときは無視してさっさと地下鉄に乗ってしまった。
4番目の写真の駅名はクロポト駅のもの。

わたしにとって金ピカの寺院よりお墓が優先だけど、いったいそれはどういうものなのか。
モスクワにはノボデヴィチ修道院という世界遺産があって、それに隣接する墓地にはたくさんの有名人が葬られている。
ツアーがここに立ち寄ることはあまりないようだけど、けっこう観光目的で訪問する人は多いようだ。

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ごろごろとメトロに乗って、なにしろ3つ目の駅だから、スポルチ駅にはすぐ着いた。
ちなみにスポルチーというのはスポーツということらしく、駅の正面の高速道路と鉄道のガードをくぐった先に大きなスタジアムがある。
大きいけどボロで、ただいま修復工事をやっているそうだ。
5、6、7番目の写真はスポルチ駅とその周辺、スタジアム。

駅前でそのへんにいたおっさんに、修道院はどっちですかと訊いてみた。
ロシア人は親切だから、とうぜんこのおっさんも親切で、と思ったのがそもそもの間違い。
ああ、それはとおっさん。
こっちへ行って、あそこを左へ曲がって、そのまままっすぐだ。
ところがあとでわかるけど、これがまるっきり逆方向。
おっさんのカン勘違いやマチガイでない証拠に、修道院は反対方向に歩いて10分もかからないところだった。
ノボデヴィチ修道院はこの地域を代表する名所であるから、地元のロシア人が知らないはずがない。

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おかげで駅から、つまらない団地のあいだの道を抜け、東西南北すべての方向に向きを変え、何度も別人に道を尋ねて、ようやくノボデヴィチ修道院にたどりついた。
8、9、10番目の写真は歩きまわってくたびれた団地の景色で、すこしのことにも先達はあらまほしきことかなという徒然草の一節を思い出す。

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