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2014年3月18日 (火)

ロシアⅡ/空港往復

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ベラルーシ駅の券売機でチケットを買って、空港行きエクスプレスのホームへ出ようとしたら警官に制止された。
融通のきかない感じの若い警官である。
でも見かけによらずなかなか親切で、時刻表を取ってなにやら説明してくれた。
発車15分前までホームに入れないらしいということが、なんとなくわかった。

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1番~3番目の写真はエクスプレスのベラルーシ駅と切符売り場など。
4番目の写真はレシートではなくて、これがチケット。

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エクスプレスは30分に1本の割で出ているから、待つ時間はそれほど長くない。
ホームには赤いエクスプレスが停まっていたから、いちばん近い入口から乗り込んだ。
座席は足がのばせるくらい広い。
これはひょっとすると座席指定のグリーン車みたいな車両に乗ってしまったのではないか。
そういえば改札もなかったしなあと不安になる。
なんの、検札が来たらワカリマセンといって、べつの車両に移動すればいいやと無責任に考える。

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走りだしてしばらくは団地ばかりの景色だ。
線路のわきに、芸術的といえなくもない落書きばかりのレンガ塀が続く。
どっちかというと見たくない景色である。

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エクスプレスに乗っている時間は35分ぐらいだけど、最後の10分間ぐらいにようやく見るべき景色がひろがった。
凍りついた大きな川がふたつあって、そのうちのひとつは運河らしく、船着き場や停船中の貨物船なども見えた。
空港の近くになると、シベリアのような荒涼とした原生林も、ほんのちょっとだけあらわれる。
市内をぶらつくにしても観たいところはあまりないから、こんな景色が見られただけでも空港を往復する価値はあった。

検札はいちども来なかったから、とうとう最初の席に座りっぱなしだ。
改札は空港のほうにちゃんとあったから、切符は必要だけど、景色を見るために往復するだけならタダで行って来れたかも。

エクスプレスの空港駅から空港まで、すべて建物の中で、近代化されたショップやレストランのあいだを15分ぐらい歩く。
これから先はパスポートや航空券が必要という場所で引き返すことにしたけど、ついでだからとちゅうにあった両替店で日本円を両替してみることにした。
じつは前日も市内の両替店で両替しようとしたのだけど、レートが芳しくなかったのでやめたのである。
空港でのレートは、2万円を両替すれば、エクスプレスの往復料金がまかなえるくらい市内とは差があったから、やっぱり空港まで行ってみる価値はある。

帰りに確認してみたら、エクスプレスの指定席車両は最後尾の1両だけで、座席は本革シート、入口に女性車掌が立っているのが一般車両との差別だった。
一般車両でも座席がゆったりしていたのは、ようするにロシア人と日本人の足の長さの違いらしい。
ロシア人の身長にあわせてあれば、日本人にはきっとゆったりした感じになるにちがいない。
メトロはせまいけど、地下鉄ができたころのロシア人は足が短かったのだろう。

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行きも帰りもエクスプレスの同じ側に座ったから、帰りは別の景色をながめることになる。
モスクワ市内の近くまでもどってきたとき、左側の遠方にスカイツリーのような塔が見えた。
この日も曇り空で、てっぺんが雲にかくれていたけど、距離からするとそうとうに高い搭のようである。
しかしガイドブックには、モスクワにこんな搭があるということがひとことも書いてない。

調べてみた。
これはオスタンキノ・タワーといって、540メートルの高さがあるテレビ塔だった。
世界一高いという記録を保持していたこともあるそうだけど、それはソ連時代の話で、その後火災になったり、施設が使えなくなったりで、ガイドブックに紹介がないのはこれが原因らしい。
こんなものに上ってみたいと思わないから、遠方からながめただけで満足。

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