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2014年3月30日 (日)

ロシアⅡ/市場のB

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わたしは市場に興味があるので、モスクワでもあちこちで市場をのぞいたけど、そういうところにはことさら移民が多いそうだ。
グローバル化された国家間では、景気のわるい国から景気のいい国へ民族大移動が起こる。
景気のいいときはいいけど、いったん景気がわるくなると、オレたちの仕事を奪っているのはアイツらだなんてことになってしまう。
最近ではほんとうに景気がいいなんて国はあまりないから、移民というのは先進国共通の問題になっていて、ロシアでも例外じゃない。
それがときに排斥運動化して政府を困らせている。

大学の近くにも市場があって、金髪クンもよく自炊材料を買いに行くらしいけど、中国人の店では買うまで帰してくれませんからねという。
さすがは中国商人だなとわたし。
みんな必死で生きているんだよねえ。

しかしわたしが話してみた市場の店主たちは気持ちのいい人が多かった。
ここに挙げたいちばん最初の写真の男性は、中央アジアの少数民族の帽子をかぶっていたから、お国はどちらでげすと訊くと、ウズベキスタンと答えた。
売っているのは中国でもよく見かけた香辛料だけど、壁ぎわにあるのはウズベキスタンの陶器類。
なかなか愛想のいい人で、気持ちよく写真を撮らせてくれた。
でも彼らのアイデンティティをしめす帽子をぬいでしまったのは残念だ。

2番目はみんな手作りだっていうチーズ屋さん。
プラスチックのバケツに入ったジャムや瓶詰もみんな手作りだそうだ。
まだまだ巨大資本が乗り出す商品じゃなく、こういうものはそれぞれの店が独特の味を競っているらしい。

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6番目から8番目は魚屋さんで、内陸部にあるモスクワでは干物や加工食品が多い。
7番目は、頭が見えなかったので最初はなんだかわからなかったけど、ひと炙りしたあと塩水に漬けたアナゴのようだった。
8番目の、これ食べてみてと魚の酢漬けを差し出す魚屋のおかみさんは、ウラジオストックからの出稼ぎだそうだ。
彼女なんかさしずめ国内移民てところだな。

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9番目、10番目の写真は女の子が喜びそうなお菓子がいっぱいのスィーツの店。
壁にびっしり並んでいるのもぜんぶお菓子。
きれいにパッケージされた箱詰も、これもまだ巨大資本が産みだすお菓子じゃなさそう。

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最後のほうはロシアの漬物特集だ。
わたしは漬け物なしでは生きていけない人間であるけれど、難破してロシアに漂着してもこれなら生きていけそうだ。
リンゴの塩漬けまであるのにおどろいた。
おどろいていたら、ひとつ食べてみんさいといって、1個もらってしまった。
味は、うーんというところ。

おお、キムチがあるぜとわたし。
キムチはもう国際料理ですよと金髪クン。
そういえば日本の和食に対抗して、韓国はキムチをユネスコの無形文化遺産に推薦していたっけな。
キムチは唐辛子と白菜があれば、ほかの国でも本物をいくらでも作れるけど、和食の本物は外国では無理だろうと思う。

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