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2014年5月11日 (日)

無害動物

ちょっとまえの夕刊に木村伊兵衛さんの記事。
伊兵衛さんは、新聞の見出しによると 「今日的写真の先駆者」 ってことである。
そんなことは知っている。
当然ながら “よいしょ記事” になっていることも、まあ、仕方のないことだ。

新聞には伊兵衛さんの隅田川の花火や、月島の子供たちのスナップが掲載されていた。
うらやましい。
わたしも彼と同時代に生まれたかった。
いまじゃヘタに子供にカメラを向けると、親がすっとんでくる時代だ。
こういう親に、なんで撮ってはいけないのかと訊くと、裸にして写真を撮る不届きものがいるからとでも答えるのだろう。
そんなことはありませんと弁解しても、このあいだ子供を預かって死なせたベビーシッターの男のように、じっさいにそういうことをする馬鹿がいるからむずかしい。

仕方がないから若い娘の写真なんかは隠し撮りをする。
するとさらに不審がられる。
がられたくないから、ますます深くひそかに潜航することになり、こちらの目つきもますますイヤらしくなる。
それはべつの問題だろうといわれるかもしれないけど、かくもスナップにとって現代はじつに不遇な時代なのだ。

こうなったら政府に、「無害動物です」 という鑑札でも発行してもらうか。
するてえと政府の認可事業がまたひとつ増えることになり、役人の天下り先が増えることになって、そういうことにカシカラン主義のわたしの信条に反することになってしまう。
たかが写真ぐらいでも、すっきり解決する問題はなかなかないものだ。

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