痛恨のきわみ
iPod の中に音楽を詰め込んで聴いている。
先日はたまたま、ギル・エバンス・オーケストラが演奏するジミヘンの 「ジプシー・アイズ」 という曲を聴き直してみた。
そして痛恨のきわみという出来事を思い出した。
ギル・エバンスがジミ・ヘンドリックスといっしょに演奏する予定が、寸前のジミヘンの死亡で流れてしまったことである。
ギルのほうは、かってマイルス・デイビスと組んで、ジャズ・コンチェルトの傑作を発表した人だから、これが実現すれば歴史的傑作が生まれていた可能性がある。
ロック (とジャズ) を愛する団塊の世代にとって、いま考えてもかぎりなく残念としかいいようがない。
上記の 「ジプシー・アイズ」 は、ジミヘンが作った曲を、ギル・エバンスのオーケストラが演奏したもので、もちろん作曲家本人は参加してないけど、がむしゃらに弾きまくるジミが、洗練されたジャズ・オーケストラの上でどんな演奏をしたか、わたしはそれを聴いてみたかった。
音楽は空中に消えて2度ととらえることができないといったのは、エリック・ドルフィー。
夢も空中に消えて2度と実現することはないと、残念しごくなのはワタシとその同世代。
もうひとつ、当時のことで気になっていたこと。
クリームというスーパー・グループに凝りまくっていた当方としては、メンバーのその後が気になっていた。
メンバーのひとり、ジャック・ブルースがその後カーラ・ブレイのバンドに参加したことは、もっぱら彼の動向の追跡調査から知った。
主役のカーラ・ブレイが、フランス映画の主人公のような美女であることも、こんな具合に追跡していって知ることとなった。
彼らはジャズ・オペラみたいな大作を発表しているけど、これはドン・チェリーやチャーリー・ヘイドンのようなジャズ畑の演奏家、ロック畑のリンダ・ロンシュタットみたいな歌手まで参加した、なんだかよくわからないアルバムである。
わからないけどおもしろそうなので、これをライブで観たかった。
残念ながら彼らの演奏は記録映像としては残ってないようだ。
そう考えて、そうか、YouTube があるじゃんと思い当った。
調べてみたら、カーラ、ブルース、それに当時一世を風靡したジョン・マクラフリンがリハーサルをしている場面らしい映像が見つかった。
4分ほどの短い映像だけど、これがあるおかげで、こちらはなんとか痛恨のきわみにならないですんだ。
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