原始の島
ダーウィンの 「ビーグル号航海記」
は、自称ナチュラリストのわたしには読んで楽しい本だけど、読みながらしみじみ思うのは、博物学者としてのダーウィンは幸せだったなということ。
なにしろ当時のヨーロッパから世界を見てまわるというのは、現代のわたしがどこかべつの惑星に放り込まれるようなもので、見るもの聞くものすべてが珍しモノづくしだったろうから。
また西表島にいく。
去年も行ったけど、あんときはグループで、他人のお付き合いも含まれていたから、西表島の自然を満喫したとはいえない。
今回はひとりで、のんびりゆったり、ふだんウチの近所じゃあまり見たことのない動植物のあいだを、じっくりさまよってくるつもりなのだ。
西表島は亜熱帯に属していて、植生や動物相は関東地方とはだいぶ異なるから、ナチュラリストもどきにとっては、まさに冥利につきる旅になるだろう。
本人に訊いたわけじゃないけど、ゴーギャンがタヒチに居座ったのも、やはり原始的な自然へのあこがれが大きかったはずだ。
最近のわたしはドジョウやゲンゴロウ、タガメが棲むような、手つかずの自然というものにひじょうなあこがれを持っていて、これは田舎で生まれて都会ですごした人間が過去をなつかしむ行為かもしれないし、あるいはわたしの人生のバックボーンをとうとうと流れる現実逃避と同じ種類のものかもしれない。
なんだっていいけど、そういうところでぼんやり過ごしてみたい。
今回は7日間の旅で、予約してある宿は最終日の分だけ。
あとは行き当たりバッタリでいくつもり。
ひょっとすると雨に降り込められて、宿に缶詰めになるかもしんないけど、それもまたおもしろい。
いろいろ楽しい妄想にふけっているうち、あ、出発まてあと1週間になった。
添付した画像は、飛行機から見下ろした沖縄のサンゴ礁にかこまれた島で、西表島ではありません。
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