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2014年6月18日 (水)

西表島/無線LAN

ぶーの家で女主人と話をしていたら、パソコンの話題が出た。
いま勉強中なんだけど、なかなかむずかしくてという。

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言い忘れたけど、船浮地区には無線LANの使える場所があちこちにある。
ひとつは桟橋近くの休憩所で、ここにはかたわらにアンテナが立っていて、ぶらりと立ち寄った観光客でも、自由に、タダで無線LANを使えるようになっている。
かまどま荘でも奥さんがブログを持っているくらいだから、宿泊客は無料でインターネットを使うことができる。

考えてみると、情報過多な社会で精神的に疲労してノイローゼになる都会人よりも、へき地や離島の住人のほうが無線LANを切実に必要としているわけだ。
商店がないところでもインターネットがあれば、本でもDVDでも生鮮食品でも舶来製品でも、、わたしは注文したことがないけどオンナの子の下着でも、欲しいものはたいてい通販で手に入るらしい。
買い物ばかりじゃなく、たとえば資料や参考書のないところでも、インターネットはあらゆる辞書、百科事典をしのぐ強力な知識の源泉なのだから、研究者がこれを頼りに1冊の論文を書き上げることも可能なのである。
村上春樹だってインターネットがなかったら作品を書けないに決まってる。
どんな場所でも世界とつながっているわけなので、孤独な人間なんていなくなってしまうから、ロビンソン・クルーソーの物語はネット社会では通用しないのである。

それじゃひきこもりというのはなんだ。
最近増えているけれど、あれって孤独な人間の典型じゃないかという人がいるかもしれない。
そうじゃない。
パソコンに熱中してひきこもる人間というのは、全世界のありとあらゆる情報を出し入れするコンピューターと対話するのに忙しくて、個々の人間なんざ付き合っても時間のムダっていうだけで、けっして孤独なわけじゃないんだよ。
ん、ワタシみたく。

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無線LANの通信可能範囲はきわめてせまいから、休憩所のアンテナの効力はぶーの家までとどかない。
女主人はまだネットに接続できなくてとぼやく。
彼女はすでにパソコンとルーターを所有しているというから、わたしのiPodで試してみることにした。
とはいうものの、わたしだって他人のパソコンで無線LANの設定をしたことはないから、ちと不安。

まずIDとパスワードが必要だというと、長ったらしい英数字を書いた紙片を持ってきた。
これって英語のOかい、数字の0かいとすったもんだ。
なかなかつながらない。
ふと思いついて、パソコンとルーターの電源入れといてねという。
これでOK、まぐれみたいにふいとつながった。
彼女にとって新世界への扉が開かれたといいたいところだけど、つながることを確認するのがわたしにできる精いっぱい。
わざわざ家に上り込んで、無線LANの設定をしてやるほどヒマじゃないから、あとは勉強してねといって、その日はそれで帰ってきた。

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