旅立ち前夜
食欲がないねえ。
たまには栄養でもつけるかと、冷蔵庫に肉が入れてあるけど、そんなもん食えるくらいなら苦労はしない。
でも、べつに体調がわるいという自覚もないし、どこかイタイとかカユイというわけでもない。
食欲がなければエンゲル係数が安上がりでいいと、ヤケッパチの開き直りがわたしの信条である。
それじゃ栄養失調にならないかと思うのは素人のあさましさ、未熟者の愚かしさというものだ。
肉がダメなら、日本人には冷や奴がある。
冷たいビールと枝豆がある。
とどの〆にはお茶漬けもある。
トシをとるとこの程度の食事で充分なのだよ、お若いの。
ま、せいぜい肉でもたくさん食って、日本の未来のために子作りに励んどくれ。
栄養が不足しているわけじゃないだろうけど、あしたからまた西表島だというのに、さっぱりアドレナリンが湧かないねえ。
若いころなら旅立ちの前夜なんて、興奮して寝られなかったものなのに、最近ではからだ全体からおっくうという気が立ちのぼって、準備をするのも大儀だなあという感じ。
いまさら旅先でのすてきな出会いが期待できるわけでもないしねえ。
そう考えて思い当たったよ。
若いころのわたしが旅に求めていたのは、チテキ好奇心をのぞけば、きれいな婦女子との出会いであったということを。
妄想と現実は違うから、そんなすてきな体験は、まあ、めったになかったけど。
光陰矢のごとしだな。
わたしがはじめて西表島にひとり旅をしてから、ほぼ30年たつ。
そのとき出会った女の子たちは、いまじゃ孫がいてもおかしくない歳になっているはず。
若いつもりのわたしも、そのうちまわりから年金の穀つぶしだ、医療費のムダ使いだと白い目で見られる歳になっちまう。
今回の旅では沖縄の熱い日射にさらされて、年寄りの冷や水ならぬ “日射病” にならんという保証もないわけだ。
ま、生きて帰ってくるつもりではありますけどね。
そういうことで明日からしばらくブログも休み・・・・・・と思ったけど、あちらで無線LANが使えるなら、たまには更新があるかもしれません。
わたしのiPodはそのままではネットにつながらないので、あまり期待しないこと。
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