西表島/リゾート・ホテル
かまどま荘をチェックアウトして、この日は上原港近くの民宿に移動することにした。
名所旧跡めぐりにはあまり関心がないわたしだけど、西表島ではほかに見たいところがいくつかあるので、そのためには陸の孤島のかまどま荘よりも、上原港に近いところのほうがなにかと便利なのである。
そういうわけで、白浜からふたたび路線バスに乗って、上原をめざした。
バスはとちゅうで浦内川にかかる橋を渡ってゆく。
橋の下はみごとなマングローブの森だ。
浦内川は仲間川とともに西表島を代表する河川で、豊富な自然と貴重な生きものを内包していることで知られており、上流のふたつの滝までクルーズ船が出ているので、わたしはそれに乗ってみたかった。
ま、それは宿屋を決めてからにしよう。
バスは 「星野リゾート」 とよばれる大きなホテルの玄関に横づけしていく。
西表にこんなゴージャスなホテルがあったのかと思うくらい高そうなホテルで、わたしが最初からぜんぜんアテにしてなかったホテルである。
将来、わたしが新婚旅行で西表に来る機会があったら、ありそうもないけど、そのときは利用してもいいなと思う。
じつは帰京してから西表のことをいろいろ調べているうち、「Sリポート」 と呼ぶべきブログにつき当たった。
このブログは2004年に制作されているから、いまから10年まえのものだけど、ここに浦内川の河口ふきんに建設予定のリゾート・ホテルのことが出てくる。
Sリポートは、貴重な動植物が生息する浦内川の近くにそんなものが出来ては困るという、いってみれば抗議の意味をこめて制作されたブログのようだから、このリゾート建設をめぐって、環境破壊だ、いや雇用の創出だと、例によってゴタゴタがあったらしい。
このリゾートというのが現在の星野リゾートのことだった。
正式名称は 『星野リゾート・ニラカナイ西表島』 というらしい。
詳しくはホテルのホームページを参照のこと。
ゴタゴタはその後どうなったのだろう。
現在のこのホテルの周辺をみると、なんとか環境にも大きな影響を与えずに決着したようにみえる。
いや、大きな影響を与えずにすんだのは、Sリポートをふくめた人々の抗議があったせいかもしれない。
そのへんはわからないけど、東京から30年ぶりにきた旅人には、浦内川はいまもとうとうと流れ、その水域には依然として貴重な動植物をはぐくんでいるようにみえる。
リゾート・ホテルにしたって、自らの建設で環境を破壊したのでは元も子もないから、そこはおのずから気を使ったのではないか。
このあとわたしは浦内川クルーズで、川の両側の、ほとんど汚されていない自然を見ることになるのである。
ここに載せた写真はすべて星野リゾート・ニラカナイのホームページより。
泊まったわけじゃないから、ホントにこんなに立派なのか、こんなきれいなおネエさんがいるのか、わかりませんけどネ。
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