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2014年6月23日 (月)

西表島/引き潮の岩礁

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タケノコとビールくらいでは、船浮のように時間が制止したようなところでは、とても時間つぶしにはならない。
で、また海岸をぶらつく。
冒頭の写真は潮の引いた船浮の海岸だ。
こういう岩礁地帯は自然観察に興味のある人にとって、ヘタな遊園地よりも楽しいところである。
ちょいとそのへんの石をひっくり返すだけで、びっくり箱のように思いもかけない生きものがあらわれる。
わたしのこころの中には童心という悪魔が住みついているので、いくつになってもこういうところで遊ぶのが好きなのだ。

こんなことを書いていると、大人になりきれない、いいトシこいたわたしにイヤ気がさしてしまうこともあるけど、ここでサン・テグジュペリの有名な言葉を思い出してもらおうじゃないの。
  おとなは誰でもはじめは子供だった。
  おとなになるとみんなそのことを忘れてしまう。

テグジュペリの言葉を自己弁護に使おうとは思わない。
おとなになりきれない男には、おとなになりきれない悲しみというものもあるものだ。

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何年かまえに伊豆の海でやはり石をひっくり返したことがある。
相模湾も生物の豊富さではよく知られた海だから、いろんな生きものが見つかった。
しかしびっくり箱のおもしろさといったら、とても西表にはかなわない。
ここでは通りすがりの旅人であるわたしが発見した、石の下にひそむカニの仲間を紹介しよう。
保護色なんで見つけにくいものもいるけど、もっと時間があって、もっとたくさんの石をひっくり返せば、もっといろんな種類のカニが見つかったと思われる。
中には似てカニと異なるものもいて、上の最後の写真の、ヒゲの長いのはカニダマシというヤドカリの仲間。

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そしてカニ以外の磯の生きものも、ついでに紹介してしまおう。
岩の穴にはまりこんで棘をふりまわしているいるのはナガウニで、関東でもあまりめずらしくない。
つぎの岩だかなんだかわからないのはイソアワモチで、背中がごわごわしているけど、軟体動物です。
つぎは引き潮に取り残されちゃったイソギンチャクで、さらにやみくもに触手をふりまわすのはクモヒトデ。
最後は海岸に落ちていたサンゴの死骸。

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