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2014年6月23日 (月)

西表島/その他の生きもの

今度は西表に滞在中に見かけた生きものについて、ほんのわずかだけどそれを紹介。
亜熱帯の島にはいちいち紹介しきれないくらいたくさんの、奇妙でけったいな生きものが棲息していて、しかもまだ人間に対してそんなにすれてないものが多いから、ふつうじゃかんたんに見られない動物の写真も容易に撮れてしまうことがあるのだ。

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アカショウビンは西表ではめずらしくないと書いたけど、動物でそれよりめずらしくないのがセマルハコガメだ。
東京のウチの近所にもカメはいるけど、たいていは日本固有のイシガメを駆逐しちゃったアカミミガメで、セマルハコガメなんて動物園にでも行かないと見られない。
でも西表では民家の近くにも出没して、飼い犬のために庭に置いたドッグフードなんかを平気で食べているそうである。

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早朝に船浮港の岸壁に行くと、いつも2匹のミノカサゴがゆらゆらとただよっていた。
ミノカサゴはダイバーに人気のあるきれいな魚だけど、きれいなバラには針があるのたとえ通り、さわると危険な魚である。
でも水槽に入れるとこんなにはなやかで目立つ魚もいない。
それでかまどま荘の主人に、食堂に水槽を置いたらどうでしょうとよけいな提言をしてしまった。
海が目の前だから海水に不自由はしないし、展示する魚だって網ですくってくればいいだけの話ではないか。
前に置いたことがあるんだけどなという返事である。
それがどうなったのか知らないけど、わたしみたいなナチュラリストもどきには、熱帯魚の水槽は人気が出るに決まっているのに。

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干潟では、シオマネキにまじって、小さな魚がぴょんぴょん飛び跳ねていく。
これはトビハゼである。
ムツゴロウに比べると半分ぐらいの大きさで、ゴマの蠅みたいにたくさんいるけど、無理して獲っても美味しくないのかどうか、佃煮や干物にされて地域の名産にされてるって話も聞かない。

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朝早くからイダの浜へ行ってみたこともある。
森の中で、東京のうちの近所ではついぞ見かけない大きなトカゲを見た。
頭から胴体にかけてだけを見るとヘビとまちがえそうなやつである。
写真を撮るから、コラ、動くなといったら、じっとしていたからすこしは日本語がわかるらしい。

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イダの浜へ行くための登り口に、尺貫法でいうなら一反どころか、せいぜい1畝か2畝ていどの小さな水田があって、稲穂がそろそろ黄色がかっていた。
以前見たときはここでにぎやかなカエルの鳴き声を聞いたけど、今回は田んぼに水がなかったせいか、ぜんぜん声がしない。
しかし翌日の深夜に雷雨があり、そのつぎの朝に行ってみたら跳ねるものがたくさんいた。
逃げ足の速いやつらで、正体を見きわめるのがむずかしかったけど、ちらりと見たかぎりではトノサマガエルほどの大きさのカエルだった。
よく見るとゴマ粒のような卵があちこちに浮かんでいる。

帰京してからBSで観た番組によると、沖縄本島のヤンバルというところは、カエルの種類が日本でいちばん多いところだそうである。
しかしまだ調査研究がされてないだけで、ヤンバルよりも面積が大きく、まだ開発されてない河川や湿地が多く、NHKのカメラマンも容易に立ち入れない西表のほうが、カエルの王国にふさわしいに決まっている。
カエルの写真も撮りたいけど、わたしのカメラはコンパクト・デジタルで、いそがしく逃げまわるものを撮るのはむずかしい。

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