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2014年7月 9日 (水)

ハンナ・アーレント

煮え切らない天気だねえ。
せっせとブログでも書くか。
新聞に哲学者ハンナ・アーレントの小さい記事。
おお、これはわたしのブログにふさわしい高尚なネタになるのではないか。

じつはこの人について何も知らなかったんだけど、ちょっとまえに彼女を取り上げたドキュメンタリー映画があり、それについての解説をいくつか読んでみたおかげで、彼女について知ったのである。
彼女はナチスに迫害されて米国に亡命したユダヤ人で、戦犯のアイヒマン裁判を傍聴し、被告はどこにでもいるふつうの人間ではないかと論評した。
アイヒマンは極悪人であるというのがユダヤ・コミュニティで通説だったにもかかわらず、それに反する見方をしたことで、攻撃された学者であるそうだ。

わたしの所属する団体でもときどき大会があって、団体の運営方針、会計報告なんかを議論することがある。
すると中にかならず指導部に対していちゃもんをつける人が出てくる。
ほとんどの組合員はことなかれ主義で、他人におまかせで満足してる人ばかりだから、こういう人は変人扱いをされてしまう。
わたし自身は吃音で、人前ですじの通った話をするのがニガ手な人間だから、あまり大会で発言しないけど、変人にはおおいに共感を感じている。

ハンナ・アーレントの偉大さは他人に迎合しないこと、世間の常識に同調しなかったことではないか。
とうぜんながら、彼女も世間から変人視された。
世間の常識をせせら笑うわたしとしては、彼女を尊敬しないわけにはいかない。

朝日新聞のイケナイ点は、こういう記事でも
「今の日本で起きている政治的な出来事と結びつけ」
「行政機構で陳腐な悪の歯車がまわっていないか」 と、みんな自分んとこに我田引水してしまうことだ。
朝日新聞の主張に対しても、ん?と思うこと、大新聞の主張でも、いちおうは眉にツバをつけてみること。
それもまたアーレントの生き方に通じるものがあるはずである。

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