« 帰ってきた | トップページ | 魚油サプリ »

2014年7月15日 (火)

オオグソクムシ

海水浴の帰りに沼津の魚市場に寄った。
メンバー全員でみやげを買うために寄ったものだけど、市場を見学するのが大好きなわたしにはしめしめというところ。

559a

わたしたちが寄ったのは沼津港のすぐわきにある、沼津第一魚市場と道路をはさんで、小さな魚屋や食堂が軒を接しているところで、駐車場に車を停め、堤防に上がってながめると、すぐ目の下に狩野川河口の干潟がひろがっている。
沖縄で見てきたばかりの干潟に比べるとあまりきれいじゃないけど、ウやカモメが群れていて、泥の中にはたくさんの生きものが棲んでいるんだろうなと想像してしまう。

みやげを買うつもりはなくても、市場を見て歩くのは楽しい。
そのうち市場の一角に 「深海魚水族館」 なるものがあることに気がついた。
沼津港のまえに広がる駿河湾は、場所によっては深度が2500メートルもあって、めずらしい深海魚が数多く棲息することで知られている。

わたしはどこに行っても水族館があればかならずのぞく人間だ。
しかし同行のメンバーは、全員がまっとうな社会人として成熟した人間ばかりなので、こういうところに興味を持ちそうもない。
まして入館料は1600円だ。
そんな金があったらメシを食うほうがいいという人間ばかりだったので、メシを省略しても水族館を見たいわたしは、けっきょくひとりで水族館へ入り、他のメンバーはそのあいだに買い物と食事をすませることにした。

559b 559c

この水族館には、深海を扱ったBSの番組で見たことのあるヌタウナギやメンダコなど、変わった生きものがたくさんいたし、西表島で見てきたばかりの魚や甲殻類もいた。
こういうところを見学しているとわくわくする。
そのうちある水槽のまえで足がピタリ。
足がたくさんあってちょっと気色ワルイの部類だけど、そこにはオオグソクムシ(大具足虫)という水生等脚類がいた。
具足というのは、侍が身に着けた鎧を構成する部品のことで、ここに添付したオオグソクムシとその面がまえの画像を見ればナットク(画像はネットから)。

オオグソクムシはダンゴムシやフナムシの仲間で、大きさは両手のひらからはみだすくらいある。
むかし刺し網にかかった小魚が、ひと晩のうちに骨にされてしまうのを見たことがあり、いったいなんの仕業だと思ってよく見ると、骨のまわりにまだ1センチもないような小さな虫がうごめいていた。
いま考えると、これもグソクムシの仲間であったようだ。
ただ、1センチの等脚類では水族館のスターになりようがない。

559d

オオグソクムシはこれよりずっと大きくて、食べると美味しい!という人もいるらしい。
これだけ大きいとスターになる資格があるけど、上には上があって、ダイオウグソクムシというのは30センチにもなるという。
しかも鳥羽水族館で飼われていたものは、5年と1カ月のあいだなにも食べずに生きていて、絶食のチャンピオンということが話題になったこともある。
これだけ大きくて話題性があるものだから、ふつうなら気持ちワルイはずのダイオウグソクムシは、ぬいぐるみになるほどの人気があるらしい。
最後の画像はぬいぐるみで、ネット通販でも買えるそうだ。

水族館を見学してメシを食いそびれたわたしだけど、そんな自分の性格を正当化する理屈はいくらでも並べられる。
しかし、ここでまたおとなになりきれない人間の悲哀をしみじみと。
他人から見れば、メシより水族館というわたしは、やっぱり異端者でしかないんだろうなって。

|

« 帰ってきた | トップページ | 魚油サプリ »

旅から旅へ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: オオグソクムシ:

« 帰ってきた | トップページ | 魚油サプリ »