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2014年7月 2日 (水)

西表島/川魚

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南米の大河アマゾンには、猛魚ピラニアや、イルカやエイ、フグ、そして古代魚のビラルクーなど、わけのわからない魚がたくさん棲息している。
西表島の河川はアマゾンと桁がちがうけど、雰囲気はその支流みたいだし、生物相も似ていそうな気がする。
浦内川のクルージングでガイド君が、ここには丸太ん棒みたいなオオウナギや、3センチもないハゼの仲間など、珍しい魚がたくさん棲んでいますといっていた。
にごった水の底にどんな魚が棲んでいるか想像すると楽しい。
しかしアマゾンのほうはいろんな文献、マスコミなんかによく紹介されるのに、西表の川魚が紹介されているのを見たことがない。

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で、いちおうネットで調べてみた。
ネット上の文献によると、浦内川には純粋の淡水魚は多くないらしい。
川に淡水魚がいなけりゃ何がいるんだと訊かれそう。
つまり一生のうちの一定期間を海や河口ですごす、通し回遊魚とよばれる魚がほとんどなんだそうだ。
そういえばウナギもそうだな。
上流8キロまで海水がさかのぼることもあり、それより上はほとんど渓流になってしまう浦内川は、たしかにあたりまえの淡水魚には棲みにくそう。

魚の種類とめずらしい魚の多いことでは世界有数だとも。
汽水域だから海の魚がたくさんいるのは当然で、この有数の中にはふつうなら真水の川には棲まない魚がたくさん含まれている。
絶滅危惧種もたくさんいるそうだけど、西表で危惧種なら、よそじゃとっくに消滅しているだろう。
いったいどんな魚が棲んでいるのか。
それを確かめるには網でさらうか、釣りでもするしかない。
網でさらうのはわたしみたいな短期間の旅人には手におえないけど、釣りならなんとかなるかもしれない。

わたしに釣りの趣味がないのが残念だ。
子供のころ桑の枝を竿にしてフナを釣ったことのあるわたしだけど、リールがどうの、竿がルアーがと、釣りがゴルフ化するにしたがって興味を失ってしまったのである。
釣られた魚がバケツの中でアップアップしてるのを見るのもイヤだし。
しかし好奇心は理性や感情をうわまわる。
このつぎは釣りをおぼえていくか。
海中の写真を撮るためにカメラ・ハウジングまで買ってしまうわたしのことだから、そこまでやっても不思議じゃないぞ。

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そういえばわたしの知り合いのひとりが沖縄に永住した。
彼はカメラが趣味だから、いっそ西表島まで行って、野生動物専門のカメラマンにでもなればいいのにと思う。
西表にはめずらしい写真のモチーフがごろごろしているのだ。
同じ生きものでも1年を通しておいかけていると、決定的シーンに出会うこともあるだろうし、そのためには現地に腰をすえるのがいちばんだから、わたしは彼をうらやましいと思う。
人生をムダにするなかれである。

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