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2014年8月 1日 (金)

豊穣の海

暑いときには涼しいテレビ番組でも観ようというわけで、録画してあった 「知られざる豊穣の海・東京湾」 という番組を観てみた。
おどろいた。
現在の東京湾には、サンゴ礁の海にもまけないくらい、派手で不思議な、さまざまな生きものが生息しているんだそうだ。
番組の中にはザトウクジラやジンベエザメ、世界最大の亀のオサガメ、人間よりも大きなマンボウまで登場していた。
こういうのが東京湾をうろうろしているらしい。
いや、最近NHKが放映しているゴジラ・シリーズの続編ではなく、これはきわめて真面目なドキュメンタリーなのである。

そういえば、むかし自衛隊にいたころ、横須賀港内に停泊中のわが艦のそばに、あれはゴンドウクジラだったのか、頭のまるいクジラが泳ぎ寄ってきたのを見たことがある。
だからクジラぐらいでおどろくわけじゃないけど、でもザトウクジラやジンベエザメはついぞ見なかったなあ。

それよりもわたしの自衛隊時代というのは、行け行けドンドンの高度成長のまっ最中だったから、汚染問題のほうが目についたねえ。
水兵さんの制服のまま千葉県まで遊びに行って、列車の窓から東京湾を眺めたら、波打ちぎわに黄色いものが帯になっていて、イヤな気分になったことがある。
あのころ東京湾はほとんど死にかけていて、江戸前のアナゴもアサリも気息奄々じゃなかっただろうか。
あのゴンドウクジラだって、汚染水を飲んでどこか体調をくずしていたのかもしれない。

府中に住んでいた詩人の村野四郎に、武蔵野の自然の荒廃をなげく詩があるけど、彼がそれをなげいた時代は (たぶん) わたしの自衛隊時代と重なる。
でもこの番組を見るかぎり、そのころより現在のほうが自然は回復しているように思える。
人間が注意をはらい、対策を講じ、汚染防止のためにそれなりの設備費をつぎこめば、自然は救いがたい状態から回復することもあるのだと、これって日本が中国なんかに示すことのできるお手本じゃないか。
世界がこの方向で努力するようになれば、地球の未来も棄てたもんじゃないけど。

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