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2014年9月30日 (火)

深淵な考察

なにやらの用事でトヨタに行くと、わたしの車の担当はSさんという、ぽっちゃりした、まだ女子大生みたいな娘と書いたのはだいぶ以前だから、彼女もそれなり貫禄がついてきた。
ひょっとすると男でもできたかもしれないけど、わたしがやきもちを妬いても仕方がない。
でもまあ、あいかわらずくったくがなく、ノーテンキに明るい娘なので、トヨタに行くのは楽しいことである。

彼女は以前はプリウスに乗っていたはずだけど、聞いてみたら、3年経ったのでべつの車に乗り換えたそうだ。
3年で乗り換えるのは早いような気もするから、どこかぶつけたのかもしれない。
女は運転がヘタだからなというと、これも差別表現になっちまうのだろうか。

事故でないとすればと、また人間と文明と経済にかかわる深淵な考察だ。
トヨタのような大企業に勤めると、給料がいいかわり目いっぱいこき使われるに違いない。
盆暮れも休日もしょっちゅう駆り出されて、とどのつまり、金をもらっても使うヒマがないから、どうせ社員割引で安いんだし、車でも買おうかということになる(のだろう)。

彼女はわたしが旅行ばかりしていることを知っているから、最近どこかへ行きましたかと訊く。
ええ、せんだっては沖縄にと答えると、うらやましそうである。

このへんはむずかしい問題だな。
わたしみたいにヒマばかりの人間は、金がないからそうしょっちゅう車を買い換えるわけにはいかない。
彼女のように安定志向の人間は、きちんと給料をもらうかわりに、いつでも好きなときに旅行に出かけるわけにはいかない。

どっちが幸せかという問題じゃない。
わたしのように組織から受け入れてもらえない人間には、選択肢は最初からひとつしかなかったのだから。
だから贅沢はいわないことにして、自分の人生もまあまあなんじゃないかと思わせられることではある。

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