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2014年12月 5日 (金)

西表Ⅱ/ヤシガニ

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今回の旅ではしょっぱなに、石垣島で、別のツアーでやってきた知り合いたちと落ち合った。
彼らのほとんどが八重山ははじめてなので、いちおうベテランのわたしが案内係りということになってしまった。
わたしにそんな気は、けっしてそんな気はなかったのだけど、大人が6人も7人も集まれば宴会になってしまうのは仕方がないことである。
2日あるのだから、最初の晩はささやかにという申し合わせもすぐにパーになって、2日続きの盛大などんちゃん騒ぎになったのも仕方がないことだ。

彼らはヤシガニが食いたいという。
ヤシガニならむかしわたしも食べたことがある。
ミソが濃厚でひじょうに美味しかった。
沖縄本島の市場ではまるごと冷凍モノになって売られている。
西表島あたりでもいるところにはいるらしく、船浮のかまどま荘の親父さんの話では、ヤシガニのいるところにはたいていハブがいっしょにいるよとのこと。

とにもかくにもめずらしいものを食いたいという不遜な連中を引き連れて、石垣島の繁華街にある大きそうな郷土料理の店にくりこんだ。
店ではヤシガニありませんという。
なんでも現在は絶滅危惧種なので、おおっぴらには食べられない動物になっているらしい。
残念だけど、法律をおかしてまで食べる必要もないわけで、全員がすんなりあきらめた。
みなさんも食べちゃいけませんですよ。

ヤシガニはじつはヤドカリの仲間である。
ということはよく知られていて、しかし彼が入れるほど大きな貝の殻はないから、西表で見た写真では漂流物のポリバケツをかぶっているものがあった。
わははと笑ってしまうけど、これも深刻な廃棄物問題と考えると、笑っちゃいられない。

なんでも食べるゴキブリみたいなやつで、よその国じゃプラスチックのゴミ缶のふたを開けて生ゴミをあさっているらしい。
それが原因で食べると食あたりする場合もあるそうだから、命の惜しい人はやっぱり食べないほうがよさそうだ。

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ヤシガニの写真がないから、例によってネットで見つけたものを。
最後の2枚の写真はわたしが撮ったもので、上は海岸で見つけた近縁のオカヤドカリだけど、頑丈そうで毛深いハサミが、なんとなくヤシガニの幼体を思わせる。
わたしのやったソーセージをおいしそうにつまんでいるところ。
するとべつの場所にいたちんこいヤドカリが、ボクにもちょーだいって。

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