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2015年1月18日 (日)

不条理

ひさしぶりに葬式に参加して思うこと。
田舎の人の義理堅さに感心する以上に、あきれた。
わたしは合理主義者で、お寺や葬祭場に、高額な、わけのわからない金を要求されるのをいさぎよしとしない。
お花にしてもぼんぼりにしても線香立てにしても、祭壇に飾るものはやたらに高い。
しかも葬式が終わったら使い道のないものばかりだ。
そりゃ、金持ちが派手な冠婚葬祭をするのは本人の勝手だけど、そんなものにつき合わされる貧乏人はたまらない。

よく知らないけど、1親等、2親等などの序列によって祝い金・香典の額が異なるそうで、数万円なんてのもザラだそうだ。
最近増えている臨時雇用のサラリーマンなんて、給料が20万円ぐらいしかないそうだから、冠婚葬祭が月に3つも重なったら、どう考えたって家計が成り立たない。
こっちが払えば、返ってくる場合もあるそうだけど、わたしみたいな独身男は取られるほうが圧倒的に多いのである。

いやいや、ケチでいってるわけじゃない。
わたしの場合は冗談ですむけど、世間にはパート仕事で子供を育てているバツイチの母親もいるし、ホームレスがお年玉を要求されるために、正月も田舎に帰れないって話を聞いたこともある。
格差がますます広がっている現在、ない袖はどうしたって振れない人もますます増えているのだから、もうすこし配慮があってもいいんじゃないかといってるのである。

わたしの郷里というのは、日本でも有数の保守の牙城で、しきたりやたてまえに忠実な人が多いところだ。
時代の変化や改革というものに鈍感な人がやたら多いのである。
田舎の人が年金暮らしの貧乏人に、あなたの場合はこれだけねと、負担金を一方的に押しつけているのをみて、はらわたが煮えくり返る思いだった。

でも、じつはこれは、最近増えている答えの出しにくい問題のひとつなのだ。
わたしみたいな合理主義者ばかりになったら、地域のきずなを結びつけてきたお寺や葬祭場のシステムは崩壊してしまう。
お坊さんの商売だって目に見えにくいかたちで地域に貢献しているはずだから、いちがいにお経が短いの、戒名が法外だのと苦情をいうのもナンである。
田舎の人はこういう点に互助の精神を見出し、自分たちのコミュニティに必要なものを維持するため、無用と思える金を出し合っているのだろう。
それを否定するのは正しいことなのか。
うーんと悩んでしまう。
さて、どうすればいいだろう。

いろいろ考えたあげく、わたしの行き方としては、地域のきずなの結合システムを維持するのは、この格差社会の勝ち組におまかせして、わたしの(あくまで個人的な)信念としては、負け組によりそうというもの。
わたしはこれからも田舎の人に断固いちゃもんをつけ続ける。
他人の痛みを察したうえで、保守の本道をつらぬいてほしいと。
なんか文句がございましょうか。

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コメント

どこが合理主義者ですか・・・僕はそんな風に思ったことは一度もありません・・・李白さんは・・・ほんとは誰よりも心が豊かな・・・確かなお人ですよ・・・

投稿: 田舎の絵描き | 2015年1月18日 (日) 23時00分

うーむ。
田舎の絵描きさんは、酒におぼれさえしなければ、確かな人なんですけどねえ。
まだ呑んでんでしょう。

投稿: 李白 | 2015年1月18日 (日) 23時36分

飲んでいますよ、飲まなきゃ見えないことだってあるんです。

投稿: 田舎の絵描き | 2015年1月20日 (火) 00時24分

いまわたしらも呑んでます。
コメどころで。
そうですねえ。
こっちで見えるのは雪ばかりですけど。

投稿: 酔いどれ李白 | 2015年1月20日 (火) 02時21分

僕もまだ飲んでますよ、こっちで見えるのは火山灰とPM2.5デッセ・・・

投稿: 田舎の絵描き | 2015年1月20日 (火) 03時00分

ホントは寝たいんですけどね。
すぐ横に田舎の絵描きさんクラスの呑兵衛がいて、寝かせてくれません。
困ってマス。

投稿: 酔いどれ李白 | 2015年1月20日 (火) 03時05分

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