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2015年1月 3日 (土)

3Dプリンタ

3Dプリンタで拳銃を作って捕まった男がいた。
拳銃ってそんなに簡単に作れるのかいと、YouTube で彼がそれをぶっ放す映像を見てみたら、とても拳銃とはいえないようなみっともないシロモノだった。
発射しても薬室が爆発しなければいいわけだから、なにも007が愛用するほどカッコよくなくてもいいらしい (弾がどっちに飛ぶかわからないけど)。

捕まった男は、パソコンで拳銃の3Dデータを入手し、それを3Dプリンタで造形したという。
インターネットの中には拳銃だけではなく、模型やフィギュアのような、3Dプリンタ用のデータがたくさん、無料で公開されているから、そういうものをダウンロードしてプリンタに読みこませ、それで立体オブジェを作るだけなら誰にでもできる。

しかしオリジナルのオブジェを、自分でまったく白紙から作ろうと思ったら、そんな簡単にはいかない。
そのためにはまず3次元CGソフトやCADソフトなどに精通し、パソコン上で立体オブジェが描けるようになる必要があるだろう。

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最近では映画なんかでも3Dアニメが大流行りだ (画面から飛び出す映画にも3Dという言葉が使われてまぎらわしいけど、区別する言葉ができただろうか)。
わたしも3Dイラストを描いてみたくて、Shade というソフトを使ってちょっと勉強してみたことがある。
ここに載せたのはそのころ描いたイラストで、これは文字を3Dにしただけだからわりと簡単だけど、女性の体のような複雑な立体になるともうダメ。
ベジェ曲線やワイヤフレームなんて言葉が飛び出してきて、老眼ぎみのわたしにはマスターしている時間はないとあきらめざるを得なかった。

そんな勉強はイヤというなら、3Dスキャナで、もともとあったオブジェをスキャンする手もある。
ろくでなし子というカワイ子ちゃんが、自分のアレを3Dスキャナでデータ化し、それ、つまりナニを、3Dプリンタで立体オブジェにして、ワイセツブツ陳列罪でつかまったって事件もあった。
スキャナでスキャンしていいなら簡単だけど、まずオリジナルが必要なわけで、オリジナルがあるならわざわざ模造品を作る必要はないわけで、しかも3Dスキャナというのはとっても高そうである。
やはり、どうしても自分だけのオブジェを作りたいなら、プリンタ以前の勉強は必要だ。
「3Dに王道はなし」 といったアリストテレスの説教は、今でも通じるんじゃないかねえ。

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コメント

3Dプリンターの記事、ありがとう。
パーソナル3Dプリンタ ダヴィンチ da Vinci 1.0 AiO
アマゾンで118,900円スキャナつき
だそうです。
とりあえず、自分で彫刻してスキャナで読み込んで量産できればと考えていますが、甘いでしょうか。

投稿: 田舎の絵描き | 2015年1月 7日 (水) 21時03分

わかりません。
わたしも3Dプリンタ、3Dスキャナを使ったことがないので。

なにか彫刻をコピーするていどならOKだと思いますけどね。
わたしが心配なのは、スキャナはあくまで外形だけをコピーするものじゃないかと思うので、笛のように内部の空間が重要なものを、内部まで忠実にコピーしてくれるものかどうか。
わたしは笛の製造方法もよく知りませんから、音程の調律のような微妙なものをコピーできるかどうかもわかりません。
そのあたりをよく確認してからお買い求めください。

投稿: 酔いどれ李白 | 2015年1月 8日 (木) 00時58分

追伸ですが、3Dプリンタについてはウィキペディアにも解説があります。
これによると、中空構造も制作可能ということですが、このあたりは微妙なので要注意。
ウィキペディアの記事は、あくまで3DのCGソフトを使って、コンピューター上で制作したものを成形する場合の話であって、スキャナで読み込んだものを成形するのとは異なるでしょう。
わたしの考えでは、スキャナで外から見えない部分を成形できるようには思えません。

そのへんを注意してウィキペディアも参考にして下さい。

投稿: 酔いどれ李白 | 2015年1月 8日 (木) 01時30分

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