カトー君
旧友のカトー君からメールが来た。
今度は山本鼎版画大賞ってところの優秀賞をもらえることになったんだそうだ。
つらつら考えると、これはとっても嬉しいことかもしれない。
つらつら考えなくてもおめでたいことに決まってるけど、わたしのつらつらには別のおもわくがあるのだ。
だいだい有名になった人というのは、まだ世に出るまえに、たいてい身内や友人の中に、やはり特色のある人物がいるものだ。
夏目漱石には満鉄総裁になった中村是公がおり、石川啄木には金田一京助がおり、椎名誠には沢野ひとしや木村晋介が、司馬遼太郎の 「街道をゆく」 にもあっちこっちで、いまはそれなり社会の重鎮になっている戦友に出会う場面がある。
人間がえらくなるためには、人生のどこかに奇縁というものが必要なのかもしれない。
こう考えると、幼なじみのカトー君の存在は、やっぱりわたしの人生がただものではないことの証明になるってことは、たぶんぜんぜんないだろうけど、もしかするとと期待を抱かせるに十分だ。
おそまきながらこれからわたしも有名になるのかも。
んなバカなことないか。
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