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2015年3月 7日 (土)

ロシアⅢ/日本食

エルミタージュを出て、街をぶらぶらしながら、そういえば 「血の上の教会」 の近くに日本食レストランがあったなと思い出す。
わたしはなぜか、無性に刺身やお新香が食べたくなっていた。
で、そこへ行ってみた。

015a

運河ぞいの通りから半地下になった店である。
顔の下半分にヒゲそりあとが青々とした、イスラム教徒のような若者が2人働いていた。
メニューを持ってきてもらい、コレとアレと指さす。
そして、ナショナリズムにつき動かされたわけじゃないけど、ビールは自然にアサヒを頼んでしまった。
最初の写真は店のようす。

それだけで、べつに従業員と会話ができるわけでもなく、テーブルに座ってまずい寿司をつまみながら、じろじろと店内の観察。
一見の客のわたしは入口から近いテーブルをあてがわれたけど、奥のほうにも部屋があるらしく、アベックや家族づれのロシア人の客はみんなそっちに行く。
けっこう客はひきもきらないから、日本食は人気があるようだ。

そのうちわたしの正面のテーブルに日本人らしい若者が座って、はなれた席だけど向かい合うようなかたちになってしまった。
おたがいにサンクトペテルブルクひとり旅の日本人は自分だけと思っていたのか、たまたま同じ服を着た女性が街で出くわしたみたいに、ちょっと視線を合わせただけで、あとはそれぞれを無視。
ま冬のロシアひとり旅なんて、相手もどうせ変人にちがいない。
ひょっとすると、わたしの人生はこの若者が引き継ぐことになるのかもしれないなと思う。

015c

ここに載せた「山葵」という店はこのとき食べた店ではないけど、サンクトペテルブルクには、たくさんの日本食レストランがある。
この日の店がまずひとつで、前日に偵察をかねて出かけたモスクワ駅の近くにも2軒ある。
エルミタージュから近いネフスキー通りにもあったはずだけど、そちらはつぶれてしまったらしく、見つからなかった。
さらにネットで調べると、サンクトペテルブルクにはありすぎて困るくらい日本食レストランがあるそうである。

015b

後日、サンクトペテルブルクからモスクワに移動するため、モスクワ駅で新幹線を待っていたら (ややこしいけどその街の名前を冠した駅は、ロシアではたいていべつの都市にある)、駅の構内にファーストフードみたいな寿司の軽食堂があるのに気がついた。
そのときは時間をもてあましていたので、まずいのは覚悟のうえでビールとにぎり寿司を注文してみた。
もちろんまずかったと書いても、イヌが人間を噛んだほどのニュースにもならない。
でもまあ、世界遺産にも選ばれた 「和食」 の実力は、ロシアでも十分に発揮されているみたいで、わたしみたいな偏食にはありがたいことである。
3番目の写真は、駅構内の軽食堂で、わざわざわたしの前に移動してきた娘。
iPadで撮った写真なので画質ワルイ。

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