ロシアⅢ/ツァリツィノ宮殿
サンクトペテルブルクからモスクワに移動してきたとき、もうこの旅は終わったようなものだ。
さっさと片付けよう。
帰国の日だけど、飛行機は夜の8時である。
しかしホテルは昼までにチェックアウトしなければならなぃ
こういう状況に何度も遭遇しているわたしは、時間つぶしの方法もきちんと考えていた。
この日は金髪クンと、ツァリツィノにあるエカテリーナの宮殿を見学に行くことにした。
ここは初めてロシアを訪問したとき、美少女ガイドのかほり君に案内されて行ったところで、なんでも建設途上で放置されていた宮殿を、近年になって博物館として再建したものだそうだ。
ホテルのあるアフトザヴォツカヤから駅数にして三つ離れているだけで、これなら時間の調整も簡単だし、夕方までヒマをつぶすのに好適だ。
金髪クンはモスクワに住んでいるくせに、ここにはいちども行ったことがないという。
昼ごろ、ホテルに大きな荷物だけを預けて、やってきた金髪クンとともにツァリツィノに向かう。
この日もモスクワは晴天である。
ツァリツィノ宮殿は、もちろん以前のままだったけど、天気がいいからおのずと雰囲気も異なる。
1枚目から3枚目までの写真は、ツァリツィノ公園の門と、公園内の大きな噴水のある池のあたりの景色。
去年も暖冬だったけど、今年はさらに暖かく、門の写真には雪がまったく写ってない。
4枚目は遠足に来た子供たち。
北国の子供たちはカラフルなキルティングのジャンパーのせいで、ひじょうにはなやか。
ということは、むかし北海道を旅したときに思ったことがある。
ロシアも例外じゃない。
ここに載せた写真はすべて、サンクトペテルブルクにあるエルミタージュや、夏の宮殿に匹敵するような派手めのツァリツァノ宮殿だ。
豪華絢爛たるエカテリーナの間も以前のまま。
寄せ木張りの床が美しいけど、これらは近年になって再建されたものだから、歴史的建造物といっていいものかどうか。
総じて、以前に見たときは絵画の展示が多く、半分は美術館のようだったのが、今回は博物館の要素が3/4になった感じ (ある場所で子供たちをまえに童話劇のようなものが開催されていた)。
平日ということもあってか、見学者はあまりいなか った。
すでにいちど見学したところなので、ブログの報告にも熱が入らない。
館内を一周してきて、だいぶくたびれたわたしは、館内の喫茶店でお茶を飲んでいることにした (写真は館内の喫茶店)。
幼児のように貪欲な知識欲をもつ金髪クンは、ひとりで武器庫の展示を見物してくるという。
行ってこいと送り出したものの、そんな彼がいつになっても帰ってこない。
わたしは腕時計を見ながらやきもき。
これでは空港へ行くまえに、ベラルーシ駅でメシでも食おうという計画がオジャンになってしまう。
しびれを切らして迎えに行ってみたら、彼は監視のおばさんとべらべら立ち話をしていた。
おーい、何をしてんだよーと怒鳴りつけたら、おばさんは、森の中の猟師みたいに大きな声を出さないでといっていたそうだ。
あいかわらずロシア人はとっさの表現が詩的である。
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